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檀君神話をご存知ですか?Vol.2

さて、昨日の続きです。

朝鮮ではこの神話を「古代、朝鮮半島が部族国家の時代に、桓雄(指導者的人物を意味するとされる)が率いる部族(仮に桓雄族とする)と熊を崇拝する部族(同じく熊部族とする)と虎を崇拝する部族(同じく虎部族とする)があり、部族間の抗争で台頭した桓雄族が熊部族を統合し、虎部族が駆逐されたことを意味する」という解釈がなされています。しかしこの解釈にはいくつかの不自然な点があります。

その最大のものは動物崇拝です。この神話では「天帝の子である桓雄と、人間の女に化身した熊が交合して生まれた子供が、朝鮮開祖の檀君である」とあり、これはいわゆる獣祖伝説にカテゴリされるでしょう。

獣祖伝説とは、本来狩猟や牧畜などで動物と深く関わる習慣のあった民族によく見られる始祖伝説で「人間に無い、動物の不思議な力や生命力」を崇拝の対象としています。モンゴルのチンギスハンが「蒼き狼」を祖先としている例などは典型例と言えるでしょう。

獣祖伝説を持つ民族は、たいてい祖先である動物を現在も崇敬し誇りに思っているものです。ところが不思議なことに現在の朝鮮人には、熊に対する崇敬も誇りも見られません。日韓チャットで「韓国人の祖先は熊」と言うと、猛烈な反発が返ってきます。学校教育で「事実」と教えているにもかかわらず、です。

さらにこの檀君神話の中では、熊にせよ虎にせよおよそ崇敬の対象とは思えない描写です。崇敬の対象ではないというよりもむしろ、熊も虎も明確に「人間より格下の存在」として描写されています。なにしろ熊と虎が「人間にしてくれ」と懇願するのですから。

そして通常獣祖伝説においては「獣=神」ですが、獣神であっても人と交わるために便宜上人間になったりすることはあります。この檀君神話の中においても、桓雄が熊女と交わるために一時的に人間に化身しています。しかしながら檀君神話においては、熊は最初から熊女に変身するまで、一貫して獣としての熊です。虎に至っては、人間にすらなっておりません。この伝説から、熊や虎に対する崇拝の念がまったく感じられないのは、私だけではないでしょう。

これらの点から、私は従来朝鮮で行われている『檀君神話が「熊を崇拝する部族」と「虎を崇拝する部族」の対立抗争』云々の説には強く疑問を感じており、従来の解釈とは異なる仮説を立てております。




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