月見櫓

昨日の記事を書いた後で、弊ブログには犬ブログのリンクも張ってあることを思い出し、昨日の記事は犬と愛犬家の皆様には大変失礼な記事だったのではないかいうことに思い至り、遅まきながら反省しております。

三日飼ったら一生恩を忘れないと言われている犬と、35年余りも飼ってやったのに完璧に恩を忘れているばかりではなく逆恨みしているコマ人とを同一視するなんて、あまりにも犬に対して失礼でした。

人類の良きパートナーと言われている犬と、存在そのものが人類への冒涜であるコマ人とでは比較にもなりません。大変失礼いたしました。犬と愛犬家の皆様には、フォースの韓国面に落ちた者の世迷言と笑っていただければ幸甚に存じます。

さて、話は変わりますが、弊ブログにリンクしている「極東三国朝鮮特派員」ブログが復活しておりますのでお知らせいたします。

月見櫓とは違う切り口でコマ人について深い考察をされておられる「極東三国朝鮮特派員」ブログですが、6/30付けの記事【韓国大統領がNLL(北方限界線)及び西海五島放棄検討】には驚きました。

私はあまり軍事関連に詳しくないのですが、NLL付近でしばしば韓国と北朝鮮の軍事的衝突があるくらいのことは仄聞しておりました。またNLLが国際空港のある仁川から程近いということも漠然とではありますが知っておりましたので、昨晩日韓チャットで大院君氏から【韓国大統領がNLL(北方限界線)及び西海五島放棄検討】という話を聞いた時は「ネタでしょ？」と思わず聞き返したほどです。

NLLと西海五島の地図を検索していると、朝鮮日報にこんな記事がありました。

以下に記事を引用します。

南北、黄海北方境界線画定協議難航 記事入力 : 2006/05/17 11:27 　16日、板門店の韓国側にある「平和の家」で開かれた第4回南北将官級軍事会談の初日で、韓国側は「西海（黄海）北方境界線（NLL）問題を含め1992年の南北基本合意書上で合意した軍事分野8項目を南北国防長官会談で協議しよう」と申し入れたことを国防省が明らかにした。 (クリックで拡大します。) 　こうした提案が行われたのは初めてで、「南北間の軍事的信頼構築に進展がない限りNLL自体を調整する論議はできない」としてきたこれまでの韓国政府の立場が変わってきたものと分析できるため、注目される。 ◆政府「代案を準備中」 　韓国政府はすでにNLLに対する総合的な再検討に着手している状態だ。だが、政府当局者は「決してNLL 再設定を前提に検討しているのではない」と話す。この人物は「NLL変更を検討した場合、国内で激しい反発に直面する可能性があることも考慮しなければならない」と再検討の原則についても語った。また「これは領土とかかわる問題」とも話している。国防省も基本的には同様の立場だ。 　しかし韓国政府がNLLの総合的な再検討に着手して以降、北朝鮮が将官級会談でこの問題を持ち出したという点は尋常ではない。 ◆北朝鮮の新提案の変数 　北朝鮮側は16日の会談で「将官級会談で海上境界線問題だけをまず協議」というこれまでの立場を繰り返し、韓国の提議を受け入れなかった。代わりに北朝鮮はこの日、新しい海上境界線を提示した。北朝鮮は全体会議の基調発言で「西海5島に対する韓国の主権を認め、島周辺の管轄水域問題も合理的に合意、接近して対峙している水域の海上軍事境界線は折半し、その他の水域は領海権を尊重する原則で設定するべきだ」と述べた。 　これは北朝鮮が従来の立場からわずかではあるが後退したもの、と国防省当局者は見ている。北朝鮮はこれまで韓国に西海5島へ行く狭い水路だけを渡すという立場だった。 ◆鉄道連結、合意できず 　京義線・東海線の試運転に必要な北朝鮮軍部の運行許可は、この日、話し合いさえもできなかった。北朝鮮は「将官級会談で論議するのは適切でない」という立場を示した。もし、この問題が合意を見なければ、最悪の場合、試運転合意自体が取り消される可能性もある。南北は18日までにこの問題をさらに話し合うことを決めている。 ユ・ヨンウォン記者 朝鮮日報

記事中の地図に記載されている地名はハングルなので、ハングルが読めない方には少々見づらいものになってはおりますが、要するにNLLとは北朝鮮と韓国の間に敷かれた両国の緩衝海域を表わす線なのだと筆者は理解しております。そして西海五島とはその緩衝海域の南側に位置する五つの島々で、これも当然韓国と北朝鮮の間では軍事的地政学的に重要な島々だと思われます。

NLLや西海五島からソウルへの入り口である仁川は、地図をご覧になればおわかりいただけるかと思いますが、極めて近い位置にあります。これを韓国が北朝鮮に差し出すということは、言ってみれば韓国が北朝鮮に自宅の玄関の鍵を渡すようなものです。

筆者は、今まで色々と南北朝鮮の不可解な馴れ合いを見せ付けられつつも、韓国から見た北朝鮮は、いつ韓国に危害を加えるかわからない油断出来ない相手と映っているのではないかと思っていたのですが、それは大きな間違いだったのかも知れません。

韓国から見た北朝鮮は共依存関係にある恋人なのではないでしょうか。そして韓国が自ら北朝鮮に玄関の鍵を差し出すということは、韓国からの北朝鮮に主導権をゆだねた捨て身の求婚です。

北朝鮮に主導権をゆだねての韓国の捨て身の求婚が実れば、めでたく南北統一が実現される日も近いでしょう。早ければ今年中に婚約発表があるかも知れません。

もっとも、共依存関係にある相手との結婚が幸せな結婚とは筆者には到底思えませんが、日本に迷惑をかけないのであれば、それも彼ら自身が選んだ道ですから好きにすれば良いと思います。日本に迷惑をかけないのであれば、ね。

ところで北朝鮮側は韓国を恋人と思っているのでしょうか。筆者には北朝鮮がそう思っているとは到底思えないのですが。