月見櫓

7月9日、韓国の大統領府(青瓦台)はホームページに北朝鮮ミサイル発射問題について「日本のように夜明けからばか騒ぎして国民を不安にしてはいけない」と、日本に対して失礼千万な、そして現在起きている問題を問題と認識していない(あるいは国民に対して問題を問題と認識させまいとする)一文の入った文を上げました。

これに対し日本側は当然強い不快感を表明しましたが、同時に韓国国内からも強い批判が出たようです。しかし北朝鮮がミサイルを発射した直後は、韓国人はみんな大統領府が発表したような態度でした。

日韓チャットでもそうですが、日本人が韓国や韓国人の短所や間違いを指摘すると、その場ではほとんどすべての韓国人が「それでは日本はどうなんですか」と日本の非をあげつらおうとするか「日本はそんなに偉いのか」と逆切れするか「くだらないことを気にする肝の小さなチョッパリ」と嘲笑うかです。

しかし国際常識に照らして韓国人の方が間違っているということを、機能性文盲の彼らにもわかるように懇切丁寧に説明すると、中には理解することが出来る韓国人も時々混じっています。

例えば地下鉄駅に貼り出された中学生の反日ポスターの時もそうでした。

あれを日本人が問題視した直後は、ほとんどの韓国人があのポスターの何が問題なのかまったく理解できませんでしたし、理解しようともしませんでした。日本を嘲り罵り蔑むことは、彼らには常識であり良識であり日常生活の一部だからです。

しかしあのポスターを発見したのが日本人ではなくカナダ人で、ああいった教育は異常であるということが国際的な認識であることを知った韓国人の中からは、あれは問題だと言い出す者が散見されるようになりました。

それは彼らが彼ら自身の問題点に気づいたからではありません。チョッパリ以外の外国人が問題視していることを韓国人が問題視しないのは体面が悪いということを気にしているだけです。

今回の北朝鮮ミサイル発射問題もこれと同じです。ミサイル発射直後、ほとんどの韓国人はこれに対して何らの感情を持っていませんでした。外国で大問題になっているのを見て「こんなに外国が騒いでいるのだから大問題なのかもしれない」と思う韓国人が出てきただけのことです。韓国人だけで韓国内限定でこの問題を語れば、韓国国民のほとんどが青瓦台の発表と同じようなことを言うでしょう。と言うか、日韓チャットでは間違いなく言っていました。

ですから「韓国のマスコミも今回の青瓦台の発表を批判している」と判断するのは早計です。韓国のマスコミや一部の韓国人が青瓦台の発表を批判しているのはそれに対する日本や外国の反応を見たからであって、本当の問題点を理解しているからではないと思います。