空想と現実の間で混乱する韓国人
これは韓国で大ヒットの「韓半島」という映画についてレポートしているものですが、この映画の内容や是非については触れません。私が注目したのは、街頭で行なわれた日本に対する好悪感情のアンケートです。
「日本が嫌い」と答えた韓国人は、100人中53人。これを見た瞬間、私は「日本が嫌いと答える韓国人は、案外少ないのだな」と思いました。
しかしこのアンケートをよく見ると、「好き」と「嫌い」の境界線上に貼られたシールが目立ちます。しかも「嫌い」を表す青いシールは境界線上に4枚しか貼られておりませんが、「好き」を表す赤いシールはその倍の8枚です。これはいったい何を意味するのでしょうか。
また、韓国人は「韓国は反日ではない」と強く主張します。韓国が反日なのは既に疑う余地もない事実ですが、確かにこのアンケートを見る限りでは、韓国人の半数近くは日本が好きだと答えています。これを見て私は「韓国人は日本の何が好きで、何が嫌いなんだろう?」と思いました。そこでこれらの疑問を日韓チャットで常連日本人たちにぶつけてみました。
この時、「極東三国朝鮮特派員」の執筆者、大院君氏がちょうど同じ部屋にいたのですが、氏は「中国人と韓国人には、想像上の日本がある」と喝破しました。
つまり韓国人が嫌う日本とは彼らの空想上の国家であり、現実の日本は彼らにとってむしろ好ましい存在なのです。だから彼らは「日本が好きだ」と言い、「韓国は反日ではない」と言います。
そして彼らは彼ら自身が作り上げた否定し攻撃するべき想像上の日本と、肯定し友好を結ぶべき現実の日本とのギャップを解消出来ずに混乱します。彼らが敵対するべき日本は彼らの内に常に存在しますが、同時に彼らが好ましいと感じる日本の情報も、常に彼らの耳目に流れ込みます。
日本に対する負の感情は、彼らにとっては肯定されるべき良識の感情で、日本に対する好意的肯定的な正の意識は、彼らにとっては否定されるべき背徳の感情です。この時点で既に意識のねじれが生じていますが、さらに彼らは空想の日本と現実の日本のギャップを消化出来ないために、この感情に一層のヨリをかけます。こうして彼らは自らの作り出したねじれに巻き取られて、身動きが取れなくなっています。
日本人が如何に彼らと友好を結ぼうと努力しようと、彼らの内なる想像上の日本がある限り、韓国人の反日は絶対に消滅しません。日本側から如何なる努力を続けても、徒労に終わる以外の結果はありません。彼らの脳内にある日本は、彼ら自身でしか克服出来ないからです。
私は日韓友好など特に望んではおりません。だから韓国人が反日でも別に構いません。むしろどんどん反日を増幅加速させて、叶うことなら日韓断交までこぎつけてもらいたいくらいです。そしてもし韓国人が私と同じことを望むのであれば、彼らが今後も内なる想像上の日本を大切に護持し続けるだけで、その望みの八割は叶うでしょう。
もし韓国人が日韓友好を望むのであれば・・・。いやこれは言いますまい。彼らにそれを求めるのは酷に過ぎますし、私の望みにも反しますから。