ウサギおいし かの国(North)
- 2007.
- 01.
- 31
- (Wed)
- 09:00
1月30日付けの産経新聞に、北朝鮮がドイツの食用ウサギを輸入したらしいという記事が載っていました。
このニュース、実はネットではもっと早くから流れておりました。例えば朝鮮日報では1月12日付けの記事です。
さて、北朝鮮が恒常的な食糧不足にあえいでいることは、既に皆様もご承知のことでしょう。もっとも、あえいでいるのは庶民ばかりで、独裁者の金正日とその眷族は、糖尿病を心配しなければならないほど食っているようですが。
さておき北朝鮮の人民が食糧難に苦しんでいるのは紛れもない事実です。食糧難は慢性的な栄養失調を招き、栄養失調は万病を誘発します。栄養失調で抵抗力が落ちた者には、霜焼けすら命取りになることがあります。おそらく北朝鮮の死亡原因トップは、栄養失調に起因する諸疾患でしょう。
北朝鮮の緯度は日本の秋田と同じぐらいで、かろうじて温帯に属するものの、農業適地とはお世辞にしか言えません。ギリギリなんとか農業が出来ないこともないというレベルで、米作は不可能ではありませんが、もちろん不適です。
かつて北朝鮮では、農作物の収量増加を狙って田圃の畦を埋め、山の斜面を耕して農地を増やしました。田圃にはみっしりと隙間なく苗を植え、山を削って作った畑にはジャガイモやトウモロコシを毎年のように作付けしました。
稲は密植すると生育が悪くなり収量が落ちます。ジャガイモやトウモロコシは、激しく地味を奪い連作障害を起こします。山を削って農地を広げたために、山の保水能力は損なわれ、雨が降らなければ水が無く、降れば降ったで洪水になります。
農業は、家庭菜園程度のものでもやったことのある人ならお分かりいただけると思いますが、場当たり式にやっていても決して成功しません。まず、天候というわけのわからないものを相手にしなければなりません。農業経験者であっても、播種や施肥のタイミングを間違えれば収量を大きく減らしてしまうことは珍しくないほどです。
それなのに、北朝鮮では農業のど素人である金日成や金正日が農作業に口出しし、さらに同じくど素人の上層部がそれに迎合しておりました。その結果、当然収穫は激減しますが、それを正直に報告すれば比喩でなく首が飛びます。
だから「金日成頭領様のご助言のおかげで収量が倍になりました」「金正日将軍様のおかげで作物の大きさが倍になりました」などと、嘘半万を報告します。その報告を元に、翌年の計画を立てます。計画の元になる報告が間違っているから、立てた計画も当然間違っています。間違った計画を元に播種、施肥、収穫を行なって上手くいくなら、農学も農業経済学も要りません。
さてウサギです。1匹で7kgの肉が取れるそうです。で、兎は生後6ヶ月で出産が可能なんだそうです。一年に60匹を出産するそうです。
農業の素人でもすぐに思いつくことではありますが、実は畜産は農業としてはかなり非効率的です。牛肉1kgを生産するためには、穀類が11kg、豚肉を1kg生産するためには穀類が7kg、鶏肉を1kg生産するためには穀類が4kg必要なんだそうです。兎肉1kgを生産するためには、おそらく少なく見積もっても穀類が2〜3kgは必要になることでしょう。
極めて少なく見積もったとしても、兎肉1kgを生産するためには2kgの穀類が必要になります。そして兎肉の生産を高めれば高めるほど、穀類の消費は激しくなります。今食える2kgの穀物が1kgの肉になるまでには、少なくとも半年が必要なわけです。
モンゴルやアラブなどの農業不適地で遊牧民が牧畜をしているのは、人間の食用に適さない雑草を羊や牛や馬に食わせ、その肉や乳を人間の食用にするためです。穀類が取れる地なら、それを素直に食った方がはるかに効率が良いのです。
それにドイツから持ち込んだ兎が北朝鮮の生態系を狂わせる可能性も充分に考えられます。そうなれば、北朝鮮の食糧事情は破滅的な打撃を受けるでしょう。
外交官たるもの、目先の肉に惑わされず、大所高所から見た国家経営をを考えるべきです。いや、普通はいくら北朝鮮といえども、それくらい考えているでしょう。つまりこのニュースは、最早在外の外交官でさえ目先の肉に惑わされるほど、北朝鮮の食糧事情は悪化しているということを示唆するものです。
でも、結局ウサギでもトウモロコシやジャガイモの時と同じ轍を踏むのではないかと、誰もが思うのではないかなと思った記事でした。
しかし、いくらなんでも外交官たる者がウサギを見て「肉、肉、肉」って・・・。
このニュース、実はネットではもっと早くから流れておりました。例えば朝鮮日報では1月12日付けの記事です。
さて、北朝鮮が恒常的な食糧不足にあえいでいることは、既に皆様もご承知のことでしょう。もっとも、あえいでいるのは庶民ばかりで、独裁者の金正日とその眷族は、糖尿病を心配しなければならないほど食っているようですが。
さておき北朝鮮の人民が食糧難に苦しんでいるのは紛れもない事実です。食糧難は慢性的な栄養失調を招き、栄養失調は万病を誘発します。栄養失調で抵抗力が落ちた者には、霜焼けすら命取りになることがあります。おそらく北朝鮮の死亡原因トップは、栄養失調に起因する諸疾患でしょう。
北朝鮮の緯度は日本の秋田と同じぐらいで、かろうじて温帯に属するものの、農業適地とはお世辞にしか言えません。ギリギリなんとか農業が出来ないこともないというレベルで、米作は不可能ではありませんが、もちろん不適です。
かつて北朝鮮では、農作物の収量増加を狙って田圃の畦を埋め、山の斜面を耕して農地を増やしました。田圃にはみっしりと隙間なく苗を植え、山を削って作った畑にはジャガイモやトウモロコシを毎年のように作付けしました。
稲は密植すると生育が悪くなり収量が落ちます。ジャガイモやトウモロコシは、激しく地味を奪い連作障害を起こします。山を削って農地を広げたために、山の保水能力は損なわれ、雨が降らなければ水が無く、降れば降ったで洪水になります。
農業は、家庭菜園程度のものでもやったことのある人ならお分かりいただけると思いますが、場当たり式にやっていても決して成功しません。まず、天候というわけのわからないものを相手にしなければなりません。農業経験者であっても、播種や施肥のタイミングを間違えれば収量を大きく減らしてしまうことは珍しくないほどです。
それなのに、北朝鮮では農業のど素人である金日成や金正日が農作業に口出しし、さらに同じくど素人の上層部がそれに迎合しておりました。その結果、当然収穫は激減しますが、それを正直に報告すれば比喩でなく首が飛びます。
だから「金日成頭領様のご助言のおかげで収量が倍になりました」「金正日将軍様のおかげで作物の大きさが倍になりました」などと、嘘半万を報告します。その報告を元に、翌年の計画を立てます。計画の元になる報告が間違っているから、立てた計画も当然間違っています。間違った計画を元に播種、施肥、収穫を行なって上手くいくなら、農学も農業経済学も要りません。
さてウサギです。1匹で7kgの肉が取れるそうです。で、兎は生後6ヶ月で出産が可能なんだそうです。一年に60匹を出産するそうです。
農業の素人でもすぐに思いつくことではありますが、実は畜産は農業としてはかなり非効率的です。牛肉1kgを生産するためには、穀類が11kg、豚肉を1kg生産するためには穀類が7kg、鶏肉を1kg生産するためには穀類が4kg必要なんだそうです。兎肉1kgを生産するためには、おそらく少なく見積もっても穀類が2〜3kgは必要になることでしょう。
極めて少なく見積もったとしても、兎肉1kgを生産するためには2kgの穀類が必要になります。そして兎肉の生産を高めれば高めるほど、穀類の消費は激しくなります。今食える2kgの穀物が1kgの肉になるまでには、少なくとも半年が必要なわけです。
モンゴルやアラブなどの農業不適地で遊牧民が牧畜をしているのは、人間の食用に適さない雑草を羊や牛や馬に食わせ、その肉や乳を人間の食用にするためです。穀類が取れる地なら、それを素直に食った方がはるかに効率が良いのです。
それにドイツから持ち込んだ兎が北朝鮮の生態系を狂わせる可能性も充分に考えられます。そうなれば、北朝鮮の食糧事情は破滅的な打撃を受けるでしょう。
外交官たるもの、目先の肉に惑わされず、大所高所から見た国家経営をを考えるべきです。いや、普通はいくら北朝鮮といえども、それくらい考えているでしょう。つまりこのニュースは、最早在外の外交官でさえ目先の肉に惑わされるほど、北朝鮮の食糧事情は悪化しているということを示唆するものです。
でも、結局ウサギでもトウモロコシやジャガイモの時と同じ轍を踏むのではないかと、誰もが思うのではないかなと思った記事でした。
しかし、いくらなんでも外交官たる者がウサギを見て「肉、肉、肉」って・・・。
※お知らせ※ |
| 1月22日から2月22日までの1ヶ月間、弊ブログでは、ブログ「フィオリーナの以心伝心」の執筆者、小林少年様主催の「竹島プロジェクト」に参加しております。 2月22日の「竹島の日」までの期間限定で、弊ブログの扉絵を竹島プロジェクト仕様にすることで、竹島は日本領土であることを改めて主張し、島根県の「竹島の日」を応援します。 |
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