肯定的に考えることのリスク
精神衛生上はよろしかったのですが、弊ブログの執筆上はあまりよろしくなく、そうでなくても最近は韓国人について、些細なネタならありますが、ブログでご覧に入れるほどのことはあまりありません。
先日も申し上げました通り、最近よく考えるのは韓国人そのものよりも韓国人に対する日本人についてです。
韓国(人)に対する考察や批判について、悪いところは注目せずに、出来るだけ良いところに注目する等、相手や物事を肯定的に受け止めることが、接する自分の精神衛生上も良いと主張する人が、親韓日本人には少なからずいます。
それは確かに、一面の真実ではあります。相手や物事の悪いところに注目し、あるいは常に疑い、警戒心を持ち続けることは、精神的に非常に疲労します。何より、そんなことをしている自分が汚れているような気がして嫌になります。
韓国ウォッチは、常にそのまま韓国批判になりがちです。少しは良いように見てやれんのかと、苦々しく思っている人もきっといるでしょうけれど、こちらとしても、言わせんなそんなことのオンパレードでうんざりしています。
だから本当なら、自分の精神衛生のためにも、韓国の悪いところよりは良いところを見てやりたい気持ちはなくもありません。そもそも良い悪い自体が解釈次第だったりすることもよくあります。ですから、彼らの良いところを見つけることは、全く不可能なことではありません。
ですが、彼らの良いところ(あるいは、あえて良いように解釈出来なくもないところ)を取り上げることで、私たち日本人が得るものはあるでしょうか。
例えば、彼らの親切さについて取り上げてみるとしましょう。韓国を訪れる欧米人ならば、「韓国人は親切である」と言うことがよくあります。しかし彼らの親切は、彼らが好ましいと思っている相手のみに限られるということは、以前韓国のテレビ局が行なった実験の動画からも明らかです。
この場合、欧米人であれば「韓国人は親切である」と考え、そのような理解を持つことについて、さほどの問題はないでしょう。何故なら彼らは欧米人に対しては、たいていそのように接するからです。
逆に東南アジア人(おそらくは黒人の場合も)であれば、「韓国人は不親切というより無礼だ」と考え、そのように理解することも問題ないでしょう。何故なら大抵の韓国人が、東南アジア人(あるいは黒人)に対してはそのような態度だからです。
ところが日本人は、実に微妙な立場にあります。もちろん日本人は、見た目からして欧米人ではありません。しかし韓国人が殊更に蔑む東南アジア人(あるいは黒人)でもありません。欧米人も東南アジア人も黒人も、韓国人から見れば明白に外国人なのですが、何故か日本人に対してだけは「外国人」という意識が薄いようです(これは日韓チャットでも非常にしばしば感じることです)。
彼らは、韓国にいる日本人をほぼ100%の確率で見分けると言います。同国人ではないが、外国人という意識も希薄な日本人に対する韓国人の民族的意識は、間違いなく反日です。しかし個人の意識としては親日であることも珍しくありませんというか、親日が多いぐらいです。以前も述べたように、日本人は何が何でも騙さねばならないと思っている韓国人も多いのですが、同時に日本人からは良い評価を得たいと切実に思っている韓国人もまた、非常に多いのです。
こういうアンビバレンツな対日意識を反映して、日本人に対する韓国人の態度も複雑で安定しません。ですから日本人は韓国では必要以上に親切にされることもありますが、必要以上に攻撃的な態度を示されることもあります。彼らがどちらの態度を示すかは、日本人側からは全くコントロール出来ません。おそらくですが、韓国人自身にもコントロール出来ないのではないかと思います。
この場合、日本人としてはどちらの態度を重視するべきでしょうか。言うまでもなく、「必要以上に攻撃的な態度を示されること」を重視し、それに備えるべきでしょう。運良くリスクが現実にならなければそれに越したことはありませんが、もしリスクが現実になった場合、それに対する備えがなければ悲惨なことになるからです。
もちろん、可能ならば彼らの複雑で安定しないモザイクのような意識を、全てそのまま理解するに越したことはありません。しかしそれには、膨大な時間と根気が必要になります。そこまでして彼らの複雑で安定しないモザイク意識を理解したとしても、彼らがどういう態度に出るかをこちらからコントロールすることは出来ません。結局日本人にとってリスクの高い方の態度を警戒しておくに越したことはないという結論に至るわけです。
韓国人の良いところを殊更に取り上げたり、肯定的に解釈したりするのは、精神衛生的には良いことかもしれません。韓国人をよく知る人ほどそうでしょう。しかしそれを他の日本人に広めるのは、リスクを説明せずに、メリットだけを説明して先物取引を勧めるのと同じようなものだと私は思います。
メリットだけを説明する方が、説明する方としてもそれを聞く方としても、精神的には楽です。リスクは、説明する方も聞く方もあまり愉快なものではありません。だからと言って、リスクを説明せずにメリットだけを説明するような相手を通して、先物に手を出せばどうなるでしょうか。先物取引についてよくわからない人は、お父さんかお母さんに聞いてみましょう。
先物取引の怖さをご存知の方ならば、メリットだけを説明してリスクを一切説明しないということがどれほど極悪な行為か、よくおわかりいただけるのではないかと思います。
韓国人の場合も、見切りを間違えば人生を狂わすほどのリスクを負う可能性があります。これを「大袈裟な」と笑う人は、韓国(人)を全く、あるいは中途半端にしか知らないか、あるいはよく知っているがそのリスクの回避法もよく知っている人か、さもなくば韓国人そのものだと断言します。
私はそのいずれにも該当しません。故にやはり、私は韓国(人)に対して、今までどおりのスタンスを維持するべきなのでしょう。