日韓が、共に目指せるものがある
実際、「倭人」という言葉は、歴史の授業でも「魏志倭人伝」などで普通に用いられる語句です。たいていの日本人にとっては、たとえ「倭」の字に悪意が込められていると知っていても、日本では既に歴史用語でしかありません。「倭」という文字に悪意が込められているといっても、そもそもかつての中国が他国・異域に付けた呼称の多くに、侮蔑や卑下の意を込めた文字が用いられています。日本も、例外ではなかったというだけの話と理解している日本人がほとんどでしょう。
ただし、実際の韓国の報道を見ると、正確には「倭人」ではなく、「倭奴」と発言したというのが事実のようです。以下は記事内容の翻訳文です(機械翻訳したものを修正。原文のニュアンスが残るように、意訳はあえて最小限に留めてます)。
趙慶泰 “私は日本人を‘倭奴’と呼ぶ” 金榮煥、日本人の慶尚道表現だと訂正しよう 最終編集2011.08.17 19:07:14 ドクト挑発および東海表記問題で反日感情が高まっているなか、国会で日本人を‘倭奴’と卑下する発言まで出てきた。 民主党趙慶泰議員は、17日に開かれた国会知識経済委員会で、許昌秀全国経済人連合会長に“日本企業家の中に‘腹がいっぱいである獅子はこれ以上狩猟しない’と話した人がいるのに、大韓民国企業家は国民をさらに愛する心を持たなければならない”と話した。 趙議員はこの過程で“私が日本を好きではなくて‘倭奴’と呼ぶ”とした。 激しい表現が出てくるとすぐに金榮煥委員長が引き止めに出た。 金委員長は“ドクト問題を含んで、感情は理解するがここは大韓民国国会だ。 速記録に倭奴を‘日本人の慶尚道表現’と訂正してもかまわないか”と提案した。 |
日本語でも「奴」と付けば、侮蔑、あるいは卑下の意を込めた表現になります(例:売国奴、守銭奴)。「倭人」なら、「( ´_ゝ`)フーン」と言えるが、「倭奴」ではカチンと来るという日本人がいたとしても、むしろそれが自然でしょう。
これが、韓国人的には「日本人に堂々と悪口を言ったウリ、カッコイイニダ♪」ということを言いたい記事だというのは、これについて韓国でアンケートを実施した結果、6割超がこの発言を「痛快」と評価していることからも明らかです。
しかしそれが日本人にバレると、韓国人的には大変恐ろしいので、日本側にはニュアンスを歪めたり、フィルターを掛けたりして誤魔化して伝えます。この一連の所業は、日韓チャットの韓国人と寸分違いません。
朝鮮日報や中央日報などの韓国大手言論機関であっても、日本語版は機械翻訳でざっくり翻訳した後、人力で修正しているという気配が濃厚です(機械翻訳特有の誤字や誤表現などが頻繁にあるため)。が、この機械翻訳、非常にしばしば、かなりの歪曲翻訳を行ないます。これが日韓のフィルター(もしくは煙幕)になっていることは確実です。
日韓チャットでも同様の歪曲翻訳が行なわれているのは、弊ブログでもかなり初期にご紹介しておりますが、この歪曲翻訳にはある種の癖のようなものがあり、慣れてくると翻訳された文章全体から受ける印象で、歪曲翻訳が含まれているかどうか、ある程度察することが出来るようになります。
今回の「倭人」発言にしても、発言が本当に「倭人」だったのであれば、ニュースになどなるはずがないと個人的に思っておりました。だから、もしかするとこの議員は「チョッパリ」と言ったのではないかと思っていたのですが、さすがにそこまで酷い言葉を用いるのは、憚ったようです。
ですがいずれにしても、公的な立場の韓国人が公的な場所で公的に日本人全体を罵る発言をしたという事実は動きません。
ちなみにこの議員、どういう話の流れで「倭奴」発言をしたのかというと、前掲の記事だけでは少しわかりにくいのですが、どうやら日本企業を引き合いに出して、韓国企業を批判した際に、それを「親日発言」と受け取られることを懸念して、「私は日本が好きじゃなくて、倭奴と呼ぶ」と付け足すことで、自らに対する親日疑惑を予防しようとしたのでしょう。ですから、彼ら的にはおそらく、この発言は全く「反日」などではないと思います。
何であれ、倭奴でも日本奴でもチョッパリでも、連中の好きなように呼べば良いと思いますが、国民の代表たる国会議員ですら「日本を罵ることが正義」と信じ、また実際そのように行動する連中と付き合うことは、日本国としても日本国民としても、有害無益でしょう。
そう言えば韓国で、日韓基本条約の無効化を唱える連中が出てきたという報道もありました。
どうせ連中のことですから、日韓基本条約の内容などろくすっぽ知りもせず、あるいは意図的に隠蔽して、単に「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定 」における
「・両締約国は、両締約国及びその国民(法人含む)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する(個別請求権の問題解決)。 ・一方の締約国及びその国民の財産、権利及び利益において、一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対するすべての請求権であって1945年8月15日以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もすることができないものとする(相手国家に対する個別請求権の放棄)。 |
今まであれほど反日を叫んでいても、なかなか出てこなかった日韓断交の主張が、ようやく韓国側からも出てきたのです。
まことに今夏の日韓関係の流れは、日本にとって実に望ましい方向へ流れていると思います。韓国の反日は昔からでしたが、日本人側の韓国に対する嫌悪感も、いい感じで増大しているのは、昨日行なわれた、フジテレビ韓流ゴリ押しに対する抗議デモからも明らかです。
この流れに乗って、日本側も韓国側の発する日韓基本条約無効化の動きに呼応し、日韓基本条約の無効化実現を目指すべきでしょう。それこそが、日韓両国民が共に目指すべき理想的な日韓関係と、私は確信しております。