将来の日本人に伝えるべきこと
日本はもっと狡猾になるべき、やり方を工夫するべきという結論には同意いたします。しかしながら、仰る「狡猾なやり方」というのが「韓国に対する嫌がらせ」ならば、あまりに頭が悪いやり方としか言いようがありません。
「嫌がらせ」などというぬるいやり方で、日本に一体どんな得があると仰るのでしょうか。奸計に奸計で応じれば泥仕合にしかなりません。誇りも尊厳もかなぐり捨てて、互いに共に汚泥の底に沈むだけです。
以前から何度も申し上げておりますが、実は韓国は、日本を強く恐れています。今月20日に原子力規制委員会設置法が成立しましたが、その付則に(原子力の利用目的として)「安全保障」の文言が盛り込まれました。これに対し韓国言論は一斉に「日本が核武装を合法化」と報じたことからも、韓国が日本を強く恐れていることがよくわかります。
それほどまでに怖い日本に対して、何故韓国は挑発的侮蔑行為を繰り返すのでしょうか。それは日本が戦争を放棄していることを知っているからです。日本が決して韓国に対して武力行使を実行しないという確信に近い期待を持っているからです。言わば日本国憲法第九条という鎖で繋がれた猛犬を、鎖の届かぬ範囲からからかうバカガキが、韓国と言って良いでしょう。
そんな彼らに嫌がらせ程度の報復をしても、かえって彼らを安心させ、尚更に付け上がらせるばかりでしょう。やるならば、彼らがこちらを見るのも恐れるぐらいガツンとぶん殴るべきです。日韓チャットでも、彼らの減らず口に皮肉や嫌味で応じても、果てしない泥沼になるばかりでした。それよりも、とりあえず問答無用で一発ぶん殴った方が、よほど落ち着いた対話になりやすかったものです。
日本の対特亞弱腰阿諛迎合姿勢に苛立つ気持ちはわかります。韓国の朝鮮侮りにも神経を逆撫でされます。何でも良いからとりあえず一矢報いて、この苛立ちを解消したいと思う気持ちも、とてもよくわかります。しかしやり方を間違えれば、その時はすっきり出来ても、その後は更にややこしいことになります。
Q氏は、10年後、あるいは100年後に私たち日本人の主張が認められ、未来の日本人の名誉は取り戻せるかもしれないが、今現在の日本人はそれまで不名誉なレッテルを我慢しなければならないのかと言われます。それを不条理だと思う気持ちもわかりますが、ならば今の日本人が韓国との泥仕合に応じて、10年後、100年後の日本人にも韓国との泥仕合を続けさせたいのでしょうか。
現在の日本の対韓姿勢は、戦後60年間の日本人が作り上げたものです。これをそのまま、あるいはもっとぐちゃぐちゃにして次の世代の日本人に受け渡すことこそ、今現在、不条理な不名誉を被ることを嘆く日本人としては、断じて回避するべきでしょう。
さて次の世代の日本人に受け渡すことと言えば、平成の韓国人慰安婦についてです。
ここのところ朝鮮人売春婦ネタが続いて、個人的には大変不本意なのですが、日韓歴史認識でも教科書問題でも竹島論争でも日本海呼称問題でも、自分たちの思い通りにならない韓国の最後の砦が慰安婦問題らしく、最近の日韓問題で韓国が繰り出してくるのが朝鮮人売春婦ネタばかりなのでしかたありません。
現在、韓国に関する一番のホットイシューは、日本における韓国人女性の人身売買被害とやらでしょう。
今月20日に、人権団体が開いた記者会見で、日本における人身売買の最大の被害者は韓国人女性だということが発表されました。それに関する記事をちらっと見ると、まるで日本人が外国人女性、ことに韓国人女性を騙して売春を強要しているかのような印象を与える書き方ですが、実際には韓国人業者が韓国人女性を騙して日本で売春をさせているだけの話です。
何故韓国人女性が日本で売春するのかは、これまでにも述べたことがありますが、まず韓国で売春が法律によって禁止されたことがあります。日本でも売春は法律で禁止されているのですが、同じ法を犯すならば円高でお得な日本でということなのでしょう。
次に、日本は曲りなりにも外国ですから、知り合いに当たる確率が韓国本国で売春するよりずっと低いということもあります。また、日本が外国人に、殊に特亞人には極端に甘いということもあるでしょう。更に在日韓国人ブローカーが居て、韓国人にとっては本国と変わらない気安さ手軽さで売春する環境が整っているということもあります。
今回の人権団体の報告は、一見韓国にとっては日本を悪者に出来る良いニュースに見えるのかもしれませんが、個人的には韓国にとって大きなダメージを与えるニュースなのではないかと思います。
というのも、既に多くの人が指摘する通り、これは今問題になっている「いわゆる従軍慰安婦」と全く構図が同じだからです。
かつての「いわゆる従軍慰安婦」と現在の「韓国人売春婦」は違うと韓国人は言うでしょう。かつての「いわゆる従軍慰安婦」は日帝に強制連行されたのだとか、日帝に拉致されて売春婦にさせられたのだと、何より「慰安婦ハルモニ(ハルモニ=おばあさん)」と呼ばれる老女たち自身がそう証言しているのだと。
しかし残念なことに、客観的資料と照らし合わせると、慰安婦婆どもの証言は信憑性が低いと言わざるを得ません。と言うと、「実際に被害に遭った本人が涙を流してそう証言するのに、お前はそれを疑うのか」と言う方は、日本人にも結構います。
昔、私がブログ月見櫓を始めた頃に、日本に慰安婦婆を呼んで講演させる活動をしている方のブログから、慰安婦の「い」の字もない記事にトラックバックを飛ばされたことがあります。いったいどういう意味かと思ったら、「日本がかつて韓国にしたことを思ったら、日本人が韓国を批判するようなブログを書くのはけしからん」という意味だったようです。
ですが、涙を流そうがよだれを垂らそうが、「実際に被害に遭ったと主張する本人の証言」が必ずしも事実とは限りません。更に言えば、人間の記憶は実はしばしば書き換えられるものです。
慰安婦婆の多くは不遇な人生を歩み、老後も必ずしも幸福ではありません。結婚も出来ずもちろん子供もおらず、自分が身を売って養った兄弟やその子供たちからも見捨てられているということが多いようです。そんな彼女たちですが、「慰安婦だった」と言えば一緒に涙を流してくれたり、時には講演という名目で日本にアゴ(食費)アシ(交通費)マクラ(宿泊費)付きで呼んでくれる人々がいるわけです。
そうやって慰安婦婆を構う人たちが望んでいるのは、淡々とした客観的事実ではありません。慰安婦生活の楽しかった思い出などでもありません。共に泣けるような悲劇的なストーリーなのです。
仮に慰安婦婆たちが事実をその通りに言ったとしても、慰安婦婆を構う人たちは納得しないでしょう。「おばあさん、そうじゃないでしょう?もう日帝はいないのです。本当のことを言ってもあなたを殴ったり傷つけたりする人はいません。どうか本当のことを言ってください」と言われ、あるいは「本当はこうだったのでしょう?」と誘導されます。
それに従えばちやほやしてもらえますが、それに逆らって本当のことを言えば、構ってくれる人たちはどんどん離れていくでしょう。彼らが構いたいのは、「可哀想な慰安婦ハルモニ」であって、「ただの老人」に用はないからです。韓国人はただでさえ一人では寂しくて死んでしまうウサギです。身寄りの少ない老人なら、尚更に心細く寂しい思いをしているでしょう。そこにつけこんで、慰安婦婆に適当に作り上げた悲劇的な慰安婦ストーリーを吹き込んでいる連中がいるであろうことは、慰安婦婆の証言がコロコロ変わることからも伺えます。
現代の韓国人売春婦も「いわゆる従軍慰安婦」と同様に、遠からず全く同じように「悲劇のヒロイン」に仕立て上げられ、日本が悪いということにしたい人々や団体が存在していることが、今回の報道で明白になりました。今回の報道で言うならば、韓国人女性を騙したのも売ったのも、全て韓国人であり、日本は単にその舞台に使われただけの話です。騙され売られた韓国人女性も被害者かもしれませんが、日本もいい迷惑というものです。
その上「日本は人身売買を取り締まらない」などと中傷され、まるで日本が人身売買を黙認しているかの如き印象操作を行なわれているわけですから、これはもう日本が被害者と言っても良いでしょう。
前々回の記事でも言った通り、日本には売春ビザなどありません。如何なる滞在資格で日本に来ていようと、売春行為をする時点で資格外活動になります。ですから、売春行為をした韓国人女性が日本の警察に駆け込むということは、あまり考えられません。何故ならその時点で、ビザの取り消しと強制送還もほぼ決定事項になるからです。
また人権団体は「人身売買を取り締まらない日本のせいで韓国人女性が被害に遭っている」と言いますが、韓国人の保護は韓国政府のやるべきことです。日本で韓国人女性が被害に遭っているならば、韓国大使館あるいは領事館が保護するべきではないのでしょうか。
このように、現代の韓国人売春婦問題には真っ当に考えればおかしい事がたくさんあります。それを「被害者が可哀想」という感情で思考停止を促す手法が、韓国の伝統的常套手段なのです。
私たち日本人は、今回の韓国人売春婦報道でそういう手法を目の当たりにすることになりました。それでも騙される日本人は結構いるでしょうけれど、一人でも多くの「あれっ?何かそれっておかしくない?」という違和感を持つ日本人が増え、それを広め、また伝えていけば、韓国の伝統的常套手段も徐々に通じなくなるでしょう。
そのためには、まずは今、わかる人から理解していかなければ何も始まりません。今回の報道にしても、上っ面だけさらっと読めば日本だけが悪いように読めるのです。面倒でも、「あれっ?何かおかしくない?」という疑問を認識出来るように促す作業は必要になるでしょう。