韓国はない
内容は、あまり大したものではありません。韓国人から見た日本を知ろうと思って読むならば、はっきり言って無駄です。なぜなら嘘や歪曲、捏造に牽強付会がてんこ盛りだからです。日本のことが書かれているはずなのに、日本人が読めば違和感の連続でスムースに読むのは難しいでしょう。ですが韓国人の対日意識を知るには、面白い本と言えるかもしれません。
この「イルボヌン・オプタ」ですが、後に柳在順という韓国人作家のアイディアや資料を盗んだものであると韓国メディアで報道されました。すると田麗玉はこれを名誉毀損であるとして、韓国メディアを相手取って損害賠償訴訟が起こしました。
8年もの長きに渡ってすったもんだした挙句、韓国の最高裁に当たる大法院で田麗玉の敗訴が決定しました。即ち、韓国の大法院においても、「イルボヌン・オプタ」は盗作であると認められたわけです。
さてこの田麗玉ですが「イルボヌン・オプタ」で名を売り、政界に進出。ハンナラ党(現セヌリ党)のスポークスマンにまでなりましたが、今年4月の韓国総選挙で党の公薦を得られず離党し、弱小新党の「国民の考え」党に入党して立候補するも落選したそうです。
この「イルボヌン・オプタ」はその前年、1993年に出版された「醜い韓国人」という本に対抗するかのごとく出された本ですが、その翌年の1995年、「イルボヌン・オプタ」の邦訳版「悲しい日本人」を出したたま出版から、「『醜い韓国人』vs『悲しい日本人』
「醜い韓国人」は、内容があまりにも日本に対して肯定的、即ち韓国に批判的であるために、著者とされている韓国人は、実はこの本に後書きを寄せた加瀬英明氏のなりすましではないかと疑われ、物議を醸した曰くつきの本でもあります。
「『醜い韓国人』vs『悲しい日本人』
大林氏と崔氏の対談はそれほどでもありませんが、加瀬氏と田の対談は非常に日韓チャット的です。中でも印象的なのは、田が対談中で(「『醜い韓国人』vs『悲しい日本人』」P67、l4~6)はっきりと「私は、私の体験ばかりを本(筆者註:「本」とは「イルボヌン・オプタ」のこと)に書いたんです。うそはつきません」と明言しているところでした。
先にも書いた通り、田の代表的著作と言われる「イルボヌン・オプタ」は、韓国の最高裁で田が他人の取材内容を無断で使用したもの、即ち盗作と認められています。
もちろん、この対談当時にはまだ発覚していなかったことかもしれませんが、それでも自分の胸に手を当てるということを知っていれば、ここまで抜け抜けと嘘が吐けるものではありません。まことに、「息を吐くように嘘をつく」韓国人の面目躍如といったところでしょう。
さて、それはそれとして、この度京都大学の山中教授がノーベル医学・生理学賞を受賞されました。これはプライド・オブ・コリアこと黄禹錫が研究していたのと同分野ということもあって、ノーベル症を発症している韓国人にとっては二重の打撃になったのではないでしょうか。「日本はある」けれど「韓国はない」というのは、韓国人にとっては耐え難い屈辱なのですから。
更に日韓通貨スワップの拡大枠も、今月末で終了することが決定したようです。昨年の今頃、日韓スワップ協定枠の拡大決定を受けて激しく脱力していたことを思うと、まだ130億ドル分の日韓通貨スワップ枠があるとは言え、一歩前進と言えるでしょう。
おそらく韓国側としては、日本側から拡大枠の継続を提案されることを期待していたのでしょうけれど、今の日本にとって韓国はそこまでして支援してやらねばならない相手ではありません。これもまた日本から見た「韓国はない」の一種と言えるでしょう。
是非この調子で、日韓間の様々な分野や案件において、一件でも多く「韓国はない」ということが日本と日本人に浸透すれば、日本にとっての日韓関係はより清々しいものなるのではないかと思う今日この頃です。