歴史を繰り返さないで
日本がアメリカの恫喝に屈して開国し、激変する世界情勢と吹き荒れる帝国主義の嵐に対応するために、近代化の道を馬車馬のように邁進し始めた頃、朝鮮は世界情勢の変化を知ろうともせず、ひたすら惰眠を貪り続けようとしていました。
しかし、そんな態度が許される時代ではありません。その上朝鮮自身も、惰眠を貪り続けられるほどの余裕も平穏もありませんでした。
当時の朝鮮王高宗の妃である閔妃は、朝鮮王の実父興宣大院君と長年に渡り血みどろの権力争いを続けていました。更にこの閔妃は、莫大な国費を遊興や巫術に費やしました。その額は国庫を遥かに超えた額であり、その費用は民衆からの搾取で賄われたといいます。
また舅であり政敵である興宣大院君が開国に否定的であったためか、閔妃は開国に積極的であった時期もあったようですが、だからと言って特にこれといった方針も政策もなかったようです。
当時の朝鮮は、荒れ狂う海上で舵が壊れた小舟のようでした。激しく変動する世界情勢に場当たり的な態度を取り続け、どんどん亡国への袋小路に押し流されて行きます。
そのしわよせもまた、庶民に向けられました。庶民の生活は酸鼻を極め、政府に対する不満は膨れ上がり続け、やがてそれが限界に達し、破裂する時が来ます。東学党の乱です。
惰弱な朝鮮王高宗はこの乱を自力で鎮めることが出来ず、宗主国である清に出兵を要請します。この乱から遡ること10年前に起きた甲申政変によって、日本は清と天津条約を締結していたため、清の朝鮮出兵に応じて、日本も朝鮮に兵を送ります。これがやがて日清戦争へと発展します。
日清戦争は、周知の通り日本の勝利で終わりました。この時に結ばれた下関条約において、日本は朝鮮の清からの独立を確認します。
しかし、当の朝鮮は相変わらず自力で何をするつもりもありません。そのくせプライドだけは高いので、日本の言うことを素直に聞きません。ならばと好きにさせれば、何もしないか、要らぬことをします。優しく言って聞かせれば馬鹿にするか付け上がり、居丈高に怒鳴りつければとりあえず言うことは聞くようになりますが、逆恨みして隙を伺って仕返しをしようとします。
そんな朝鮮のあまりのグダグダっぷりに業を煮やした日本が、朝鮮が自力で立つことが出来ないなら、日本が代わりにやってやると言ってしまい、日韓併合に至ったのも、皆様既にご存知のことでしょう。
この日韓併合の前夜、日本との合邦に肯定的な朝鮮人が少なからず居たのは、韓国ウォッチャーにはよく知られています。
よく引き合いに出されるのは、一進会という政治団体です。当時朝鮮で最大の政治団体であった一進会は、日本との合邦を要請する建議書を朝鮮政府に送りました。
もっとも一進会が望んでいたことは、「日本による朝鮮の吸収合併」ではありませんでした。「日本と朝鮮が対等な立場で合併し、ひとつの大国となること」でした。
例えて言うならば、東証一部上場の大企業の下請け会社で、何度も大企業に倒産の危機を救ってもらい、足りない資金を融通してもらい、役員を送って施策を立ててもらっている零細企業の労働組合が、「貴社と我が社で対等合併して、一緒に発展していこうではありませんか」と提案したようなものと理解すれば、大きくは外れないでしょう。
そんな条件での合併に日本が応じるはずもありません。そもそも、日本自身、朝鮮併合をそれほど強く望んでいたわけではないのです。
ですが今も昔も朝鮮人は、やらなければならないことはやらないくせに、しなくて良いことはやりたがりますし、やって良いことと悪いことの判別が物凄く緩いのも今日に至るまで変わりません。
当時の日本は、それで何度も煮え湯を飲む羽目になりました。これ以上煮え湯を飲まさるのはかなわないし、日本の統治下で進んだ教育を受けさせてやれば、朝鮮人といえども多少は人がましくなるだろうという期待も大いにあったのでしょう。西欧列強に伍するために、極東アジアに少しでも日本の味方になる勢力を増やしておきたいという下心も、当然あったはずです。
その結果もまた、皆様御存知の通りです。
さて、時代を現在に戻しましょう。月見チャットに訪れる韓国人によると、大統領選を12月19日に控えた韓国では、金大中・盧武鉉と2代10年続いた親北政権の呪縛が李明博政権の5年で解けたのか、それとも単に、昨今の韓国経済の悪化に苦しみ、「漢江の奇跡」の再来を望む余り、「漢江の奇跡」を演出した朴正熙の実子である朴槿惠候補者に過度の期待をかけているためか、民族主義的な意見や態度を揶揄したり批判したりする韓国人が増えつつあるようです。
ところが彼らの言い分は、まことに珍妙です。
曰く「反日教育に気づかない韓国人は劣等な朝鮮人、それを悟った韓国人は立派な人」なのだそうです。更には、「君たち朝鮮人は遺伝的に劣等だ!」とまで言うのだとか。
そう叫ぶ韓国人は、自分も同じ「朝鮮人」であるとは全く思っていないのでしょう。彼らにとって、「朝鮮人」とは「無知蒙昧な韓国人」という意味なのかもしれません。それにしても「遺伝的」とまで言ってしまうのはどうなのでしょうか。どんなに聡明であっても、韓国人は「遺伝的に」朝鮮人なのに。
実はそんなことを口走る韓国人は、10年前からもそれなりの数で存在しました。「私は日本人より日本人を知っている。お前らよりも私こそが日本人にふさわしい」と、日本人を相手に堂々と言ってのける韓国人は、日韓チャットでも時々見かけておりました。
彼らは、最近になって突然増えたというよりも、単に潜伏していただけでしょう。以前から度々申し上げている通り、韓国人の多くは、日本が大好きなのです。しかし日本を好きということは、韓国人にとっては反民族行為になります。
金大中・盧武鉉時代には、親北政策が盛んに行なわれ、北朝鮮は同胞の国という意識が叩き込まれました。そのため、反日反米を加速せざるを得ませんでした。
「アメリカと北朝鮮が戦争になれば、日本と戦います」と答えた韓国人のインタビュー画像をしばしば見かけます。日本人的には、「お前は何を言ってるんだ?」と胸倉掴んで小突き回しながら小一時間問い詰めたいところですが、あれはつまり「アメリカと北朝鮮が戦争になれば、日本はアメリカを支援するに決っている。だから我々の同胞である北朝鮮を助けるために、同盟国であるアメリカを攻撃することが出来ない韓国は、日本を攻撃する」という理屈で、親北韓国人ならそれほど不自然ではない発想なのです。
そういう風潮が蔓延した韓国で、日本を好きと言えば子々孫々に渡って祟られる恐れがありました。だから、親日韓国人は息を潜めざるを得なかったのでしょう。
しかしそうやって民族感情に訴えた反日反米親北の推進が、現在の韓国に対する日本の姿勢の硬化を招き、惨憺たる韓国経済を招いたことに気づき始めている韓国人は、案外いるようです。
その結果として、親日韓国人が息を吹き返しているのでしょう。けれどその親日韓国人達の言い分は、まるっと「日本人の言い分」そのままなのです。
韓国人が、奇妙な自己同一性の混乱を見せることは珍しくありません。日本人に向かって「イエローモンキー」と罵る韓国人が珍しくないのを見れば、容易にお分かりいただけるでしょう。白人が黄色人に向かって「イエローモンキー」と侮蔑するのは理解出来ますが、黄色人である韓国人が黄色人である日本人に向かって「イエローモンキー」と罵るのですから、これまた「お前は何を言ってるんだ?」です。しかし韓国人は、そういう生き物なのです。
現在の韓国では、同じ韓国人に向かって日本人になりきって「君たち朝鮮人は遺伝的に劣等だ!」と叫ぶことに、何らの疑問も抱かない韓国人が増えているようです。これは、日本人にとっては非常に恐るべき事態と認識すべきでしょう。
そういう韓国人が増えれば、やがて前述したかつての一進会の如く、「日本と韓国は対等な立場で合併するのが当然」と言い出す韓国人が増えてきても、全く不思議ではありません。
日韓の発展的関係解消こそが、日本にとっては最善の途と信じる私からすれば、韓国でそういう風潮が醸成されることは、恐怖そのものです。そういう風潮が韓国に蔓延すれば、日本国内にはそれに呼応しようとする勢力が十万単位で存在するのですから。
以前にも述べたことがありますが、日本にとって韓国の似非親日は害にしかなりません。
どうか次の韓国の大統領選挙では、比較的親日的と目されている朴候補者よりも、対日強硬政策を今から主張している文候補者が選ばれ、韓国の反日がより一層促進され、親日にこれまで以上の強い抑止が働くようにと、心の底から祈りたいと思います。