やらない善よりやる偽善?
それでも日本人男性ならば、韓国と言えばキーセン観光というイメージを持つ人がそれなりにいましたし、実際のところそういう需要が少なからずあったのは事実です。けれどそのせいで、日本人女性にとっては尚更に、韓国は関心を持ち難い国でした。
それが徐々に変化してきたのは、1990年台の半ば過ぎからでしょうか。
その頃、「無条件で欧米のスターに憧れるような無自覚なミーハーじゃない、良いものはどこの国のものでも良いと言える、ちょっとアンテナの感度が良いグローバルで知的なワタシ」とでも言いたげな女性の一部が、台湾や中国、タイや韓国の芸能人に注目し始めました。もっともそれは、巷で自然発生したものではなく、常に新しい切り口を求められていたメディア側が仕掛けたイメージだったのではないかと思います。
やがて日本で韓流ブームに火が点きます。それを見た韓国は、国を挙げて日本にセールスを仕掛けました。それに呼応したのも、「無条件で欧米のスターに憧れるような無自覚なミーハーじゃない、良いものはどこの国のものでも良いと言える、ちょっとアンテナの感度が良いグローバルで知的なワタシ、とでも言いたげな女性」たちであったでしょう。
しかし彼女たちのほとんどは、自ら否定したかった「無自覚なミーハー」でしかありませんでした。
韓国のものは、何であれカタログ上のスペックが非常に高いということがよくあります。と言うか、それ以外ないと言っても良いぐらいです。しかし実際のブツは、非常にお粗末なものだということも、もはやお約束と言えるほどです。
本当に「どこの国のものでも良いものは良いと言える」能力があるならば、韓国が見せる薄くて浅くて上っ面も見抜けるはずなのですが、「無自覚なミーハー」にそんな能力があろうはずもなく、韓流ブームに乗った女性たちは韓国の薄くて浅くて上っ面に軽々と乗せられます。
それでも並の知能がある人ならば、一度実害を被れば学習するものです。実際に手に取ってみれば、韓国のものが薄くて浅くて上っ面なのは、かなりの「無自覚なミーハー」であっても気が付きますし、手に取るだけではなく、深く踏み込んだりすれば、酷い実害を被ることも珍しくありません。
結局日本に仕掛けられた韓流は、一時的には韓国にそれなりの収益をもたらしたかもしれませんが、永続的なものにはなりませんでした。
それでも、日本における一時の隆盛を味わった韓国人や、それにくっついて甘い汁を吸った日本人たちは、手を変え品を変えて、今もなお二匹目のどじょうを求めているのでしょう。
先だって、ある女優が韓国の産後ケア施設に魅力を感じたと言って、韓国で出産したと報じられました。聞くところによれば、彼女は仕事で韓国の産後ケア施設を取材した経験があるのだとか。その時きっと、韓国の産後ケア施設について、それはそれは素晴らしい説明を受けたのでしょう。彼女はそれを真に受けて、韓国での出産を決めたのでしょう。
ステマ臭がしなくもない話ですが、いくら経産婦と言っても出産は女性の一大事でもあります。多少の金銭で我が身と我が子を質にするような真似は、まさかしないでしょう。彼女自身は純粋に、韓国の産後ケア施設に魅力を感じたのだと思いたいのですが、それを周囲が利用しようとした可能性は大いに考えられます。
結局、この「韓国セレブ出産」とやらは皆様もご承知のような無様な結果となり果てました。
以前にも書きましたが、どんなに素晴らしい製品やサービスであっても、最後は人です。カタログスペックがどんなに良くても、それを書いたのは誰か、そのデータをまとめたのは誰か、最終的にその製品を作ったり、そのサービスを提供するのは誰なのかを考えた時、最後が韓国人というのは、致命的な欠陥と考えた方が間違いなく無難です。
今回の騒動に巻き込まれた女優も、ステマを狙ったかどうかは別にしても、「良いものはどこの国のものでも良いと言える、ちょっとアンテナの感度が良い、グローバルで知的なワタシ」を気取りたかったのだろうというイメージは強く漂います。
結果として、それは逆効果となりました。本人にとっては非常に不本意な結果でしょうし、彼女を利用しようとした人々も頭を抱えているでしょう。
しかし個人的には、韓国に対する正しい認識の周知には、大きな効果があった一件ではないかと思います。
彼女のやろうとしたことは、韓国のイメージアップを狙った、偽善臭の漂う行為ではありました。ですが、結果的に韓国人が示すプロモーションを無防備に鵜呑みにすることがどれほど危険な行為であるかを広く知らしめたことにもなりました。仮に動機が偽善に基づくものであったとしても、結果は評価しても良いのではないでしょうか。
言葉や資料だけで韓国について説明をしても、にわかに信じがたいことばかりで、なかなか理解を得られません。今回のように有名人が自ら進んで人柱になっていただけたのは、日本人に広く韓国に対する理解を促すには非常に良い具体例になったのではないかと思います。
それから、某巨大匿名掲示板では「韓国で生まれた子供は、韓国籍になるんじゃないの?」などと言ってる人を見かけますが、韓国籍は出生地主義ではなく血統主義に基きます。よって韓国で生まれても、両親が日本人であれば当然に日本国籍になり、韓国籍との二重国籍にはなりません。
ただし日本国籍の場合、どこで出生したかは必ず戸籍に記録されます。今回生まれたお子さんにとって、「大韓民国ソウル特別市で出生」という戸籍の記載は、生涯拭えぬ刻印になるでしょう。
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