父娘二代二冠?
「呆韓論
韓国人同士の交渉事では、どちらも最初は高飛車に出る。弱く出たら、付け込まれるだけだと韓国人は思っている。 ともに高飛車に出たら、いつまでも突っ張り合い、折れるのは、どちらも困り果てた時に、同時にだ。 そういう交渉戦術が「日本にも通じる」、いや「日本人も同じ交渉術を取っている」と、多くの韓国人は思い込んでいるようだ。 朴槿惠大統領も、そうした韓国人の1人なのだろう。 (呆韓論p.54~55) |
今回の日米韓首脳会談に関する展開を見る限り、この分析は極めて正鵠を射ていると言えるでしょう。
こういう状況が続けば、日韓断交も決して嫌韓の夢物語とは言えなくなってきます。と言うか、日韓関係がこの状態で安定するはずがありません。いつかは必ず、悪化か雪解けかのどちらかに傾くでしょう。
嫌韓としては日韓関係の悪化は歓迎しますが、日本政府としては必ずしも悪化を望んでいるわけではないと思います。ですが韓国のワガママにこれ以上付き合う気も、少なくとも現在の安倍政権にはなさそうです。
日本政府としては、韓国がワガママを抑えて、普通に冷静に話が出来るのであればいつでも関係改善に向けて動くつもりはあるという姿勢で一貫しています。それに対し韓国は、床にひっくり返ってのたうちまわり、超音波のような声で泣き喚きながらおもちゃをねだる子供のように、いつまでも駄々を捏ね続けています。
韓国人や親韓日本人は、しばしば「政府と国民は別だ」などと言います。日本に対して韓国政府や韓国大統領が攻撃的な発言を行なっても、それは決して韓国民の総意ではないという主張です。
もちろんそれはただのおためごかしです。韓国政府や韓国大統領が韓国民の目を意識した上で、パフォーマンス的に対日強硬姿勢を打ち出していることは疑念の余地がありません。
日本との協力関係は何が何でも維持したいという点では、韓国政府も国民も一致しているでしょう。しかしそれは決して韓国政府が頭を下げてのことであってはならない、という無言の圧力が韓国民から発せられています。
その圧力がなくならない限り、韓国政府は対日強硬姿勢を崩すことが出来ません。ましてや韓国では「親日(=反民族=売国奴)」とされている父を持つ朴槿惠大統領です。少しでも対日融和姿勢を示せば、たちまち「やっぱり娘も親日(=反民族=売国奴)か」と、総攻撃を食らうでしょう。
そう考えれば、少なくとも朴槿恵が大統領である間は、韓国が対日強硬姿勢を更に過激にすることはあり得ても、その逆は極めて考えづらいものがあります。
反面、政府の対日強硬姿勢によって韓国経済も大きな打撃を被ります。これまで日本の温情的支援と協力によって、韓国経済は多大な恩恵を享受してきました。「政冷経熱」などと言って、国家間の政治的な関係は悪くても経済的な関係は良好であるとされてきました。
しかし何事につけ、政治を絡めるのは韓国の病のひとつです。そうでなくとも政治と経済は密接な関係があります。これまで日韓が「政冷経熱」であったのは、単に日本側が政治的にも経済的にも、韓国に大幅に譲歩していただけの話なのです。
もし日本の譲歩がなくなれば、日韓政治の冷え込みに合わせて日韓経済も冷え込まざるを得ません。それが今、現実となっているのです。
かつての日本政府であれば、日本国民の韓国に対する無関心を良いことに、韓国に安易に譲歩することは難しくありませんでした。しかし嫌韓が台頭し、韓国関連情報に対する日本国民の関心が高まっている現在、韓国に対する安易な譲歩は日本の政権の屋台骨を揺るがしかねないという事情もあります。
日本が譲歩しなければ、韓国は強硬姿勢を崩せません。韓国が強硬姿勢を続ける限り、日本は譲歩するわけにいきません。正に膠着状態です。
これを打破するために、アメリカを仲介者とする日米韓首脳会談を提案したのでしょうけれど、韓国は事実上これを蹴ったことになります。
こうなると、今後取れる策は限られてきます。このまま朴槿惠大統領の任期が終了するまで、日韓関係を低位安定させるのが今考えられる最も穏やかな案ですが、どんなに楽観的に考えても、これが実現する可能性は極めて低いでしょう。
現実的に考え得る可能性としては、まず韓国がこのまま駄々を捏ね続け、正式な日韓国交断絶とまでは行かずとも、事実上それに近い状態になることです。それに合わせて、韓国は中国への依存を強めるでしょう。そうしなければ韓国経済はたちまち干上がるからです。そうなれば中国と覇を争うアメリカとしては面白くないというだけではなく、東アジア情勢が不安定になる危険性が高まります。
それが朴槿惠大統領の任期である2018年まで続くことになるのです。それまで気長に待つという手もなくはありませんが、関係諸国の指導者がそこまで気長で無能とも思えませんし、それまでに事態が取り返しのつかないところまで悪化する恐れも多分にあります。何より韓国経済が持たないでしょう。
であれば、「朴槿惠大統領の早期退任」という手が考えられます。現在の日韓関係の障壁は明らかに朴槿惠大統領その人であり、彼女が駄々を捏ねなければ日本はもとより対話に前向きです。韓国としてもお得意の「前任者に全ての責任を引っ被せて頬かむりする」という手が使えます。
問題は、如何にして朴槿惠大統領を早期退任させるかでしょう。
朴槿惠大統領は韓国史上初の父娘二代大統領ですが、もしかすると韓国史上初めて罷免される大統領になるか、あるいはもう一つの父母娘二代を実現させてしまうかもしれないと、現在の日韓関係を見て懸念する次第です。