日本の経済浮揚政策成功のために
韓国語では、「うらやましい」と「ねたましい」は類義語ではなく同義語なので、彼らに「うらやましい」と言われると個人的には大変嫌な気分になりますが、それはさておきこのところの日本は、少なくとも韓国からは経済回復の兆しが著しく見えるようです。
私が日韓チャットにいた頃、日本の経済が長年低迷していたことは、韓国人なら中高生でもよく知っていました。日韓チャットを訪れる韓国人は中高生がメインでしたが、彼らはさも心配しているかのような口調で日本人に向かって「日本経済は十年以上低迷していると聞きました」と言うのです。
こちらは、別に隠すことでも恥じることでもないと思っているので、普通に「そうですね」と答えます。そういうことが幾度もあり、なぜこうも同じようなことを複数の韓国人から言われるのだろうと不審に思っていましたが、どうやら当時、韓国の学校ではそういうことを生徒に教えていたらしいのです。
日本人に向かってはさも心配そうに言っていましたが、彼らの間では経済低迷に苦しむ日本を上から目線でバカにしていたのでしょう。何しろ当時の韓国は、三星がソニーを抜いたと全開でホルホルしていた頃だったのです。
それから10年、現在の日本は、安倍首相率いる現政権の指揮の下、アベノミクスを合言葉に経済回復に向かって邁進しています。
前出の中央日報のコラムにもある通り、アベノミクスが見事成功を収めるかどうかは、まだ定かではありません。それでも日本の現政権が確固とした目標を定め、それに向かって着実に政策を実行しているというだけでも、迷走を続ける韓国の現政権とは比較にもなりません。確かに韓国から見れば相当にうらやまねたましかろうというものです。この日本に対する「うらやまねたまし」感もまた韓国人の対日「恨」になるのでしょう。
ところで日本の景気浮揚策が動き出したのと、韓国経済の低迷が、日韓関係の悪化とほぼ同時に始まったというのも興味深いものがあります。これもまた、「かの国の法則」と言えば嫌韓の偏見と言われるでしょうか。
ですが韓国に対する否定的な感情を抜きにして考えても、日本の経済回復に韓国が足枷になることはあれど、寄与することはありません。
日本との良好な関係は、韓国にとってはまちがいなく命綱でした。それを断ち切ったのは他ならぬ韓国自身です。逆に言えば、日本にとっては、韓国という重荷が自ら離れていってくれたということになります。そう考えれば、日本経済が回復の兆しを見せつつあるのと、韓国経済の低迷が同時に始まったのは、偶然の一致などではなく必然の結果と考えた方が妥当でしょう。
いずれにせよ日韓の離間が、少なくとも日本にとっては小さくないメリットとなることは、現状が証明していると言えます。
これまで日韓友好推進派は、日本と韓国の関係が悪化すれば日本にとっても大きなデメリットがあると吠え続けていました。だから日本は韓国との友好を維持、推進しなければならないのだと主張していました。しかしそれが嘘、と言うのが言い過ぎとしても、ただの願望であったことは現状を鑑みれば明確です。
これまでの日本は、「基本的な価値観を共有する隣国」ということを理由に韓国を必要以上に厚遇してきました。その過程において、日本が自らの損失を省みず韓国を援助してきたことで損なった国益もありますが、それ以上に深刻なのは、日本が世界最貧国であった韓国をOECD加盟国にまで押し上げたことによって、彼らに日本毀損の力を与えることになったことです。ある意味、日本は日本の資金や技術力を使って、韓国の反日活動を支援してきたとも言えます。
結果的に、これまでの日本の韓国支援は、感謝されるどころか「恨」のもとになり、韓国が現在ワールドワイドに展開しようとしている日本毀損活動の原資になっているのではないでしょうか。
自国の国益を損なうだけでなく、明確な敵を手塩にかけて育てたのですから、日本のお人好しには我が国のことながら呆れ果てるばかりです。これを教訓に今後の日本は、韓国を数あるアジアの中の一国、しかもアジアの中の三大反日国のひとつということを前提に、それに見合った付き合いをするのが良いでしょう。
日本の経済浮揚政策を成功に導くためにも、ただの重荷になるだけではなく、積極的な妨害を仕掛けてくる韓国という国は、早々に切り捨てるのが上策であると考える次第です。