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知らなければ利用されるだけ

先日、舛添東京都知事が訪韓しましたが、その際ソウル大学で講演し「都民の90%以上は韓国好き」と言ったそうです。

これを聞いた韓国人は、喜んだと言うよりは、普通に納得したでしょう。日本人は韓国を好きであるべきというのが、一般的な韓国人の意識だからです。

今でこそ、日本の嫌韓気運の高まりは韓国でもそれなりに知られておりますが、十年一昔前は全く違いました。日韓チャットで日本人が韓国なんか嫌いだと言うと、たいていの韓国人は酷く驚き、理解出来ないと言ったものです。

日韓チャットに来るような韓国人は、たいてい日本好きでした。日本人に嫌がらせをするために来ていた韓国人もいましたが、それもまた、日本が好きだからという部分がありました。韓国人であるウリは日本のことが好きなのに、日本人が韓国を嫌うなどということは、あり得ないと言うよりも「許せない」という感じでした。

「日本は韓国に悪いことをした。だから日本は悪い国であり、日本人は悪い人々である。だが、日本の文化は好ましく感じられる。ウリナラに悪いことをした日本の文化をウリが好ましく感じてやっているのだから、日本人はウリに感謝するのが当然で、嫌うわけがない」というのが、彼らが「日本人は韓国好きで当然」と考える根拠だったでしょうか。

今でこそ韓国関連情報はずいぶん広まりつつありますが、それでも正確に韓国について語れる日本人は、そんなに多くないでしょう。日本人にとって「知らない国は好きな国」ですから、「韓国を知らない≒韓国好き」と定義するならば、今でも日本人の半数以上は韓国好きと言えるかもしれません。

しかし「韓国を知らない」層を「韓国好き」にカウントしても、90%以上の住民が韓国好きと言い得る地域は、現在の日本国内に存在するかどうか疑問です。東京なら新大久保、大阪なら生野区辺りならあるいはと思ったりもしたのですが、逆にそういうところに住む日本人ほど、韓国のことを知らざるを得ないが故に嫌韓である可能性も大いにあります。

実際、新大久保周辺において行動する保守団体による嫌韓デモが行なわれるようになった頃、現在「ヘイトスピーチ」として問題視されるようになったシュプレヒコールが行なわれておりましたが、その辺りに昔から住む日本人は、何も知らない人が聞けば眉を顰めるようなそのシュプレヒコールに、明らかに共感していた人も多かったと言います。

そう考えれば、日本国内で韓国人がほぼ訪れない、住んでいないような、しかも人数が極端に少ない(50人に満たないぐらいの)地域でアンケートを取れば「韓国を知らない」人を含んで90%以上が韓国好きとカウントし得る地域はあり得ると思わないでもありませんが、東京のように人口が多く、また日本で最も韓国人が集まる地域では、90%の人々が韓国好きと言い得るとは絶対に考えられません。

もちろん、「韓国好き=韓国を知らない人」とは限りません。韓国をよく知ると自負するが故に韓国好きを自負する日本人もいるでしょう。ただ、「韓国を知っている」と自負する人が本当に韓国を知っているかどうかには甚だ疑問があります。

例えば、かつての韓流ブームで韓流捏風に吹かれた人は、韓国を知っていると自負する人が多かったでしょう。しかしそういう人たちが知っている韓国とは、韓国人が知らせたいと思っているような韓国であることがほとんどでした。

かねがね私は、「韓国人は韓国を知らない」と言っておりますように、日韓チャットで韓国人と話をすると、彼らが知っている韓国と、私たちが知っている韓国に齟齬が生じることが少なくありませんでしたし、その場合、私たちが知る韓国の方が現実的な韓国であった例が非常によくありました。

韓流ブームは韓国人が中心になって仕掛けた大規模対日工作とも言えますが、韓国人が仕掛けたがゆえに、韓国人が知っており、且つ知らせたいと思うような情報しか発信されませんでした。それが韓流捏風に吹かれた人々の情報源であったのですから、その人たちが正確で現実的な韓国を知り得るはずがありません。

呆韓論悪韓論の室谷克実氏の最新著、「ディス・イズ・コリア」は、副題が「韓国船沈没考」となっており、今年4月に起きたセウォル号事故を軸に、「これが韓国だ」ということを解説しておられますが、それほどかのセウォル号沈没事故は韓国という国、韓国人という人々を正確に表現したものでした。

あの事故の詳細を知れば、それこそ90%以上の日本人が否定的あるいは批判的な感想を抱くでしょう。それが即ち、韓国や韓国人を正確に知った日本人の韓国に対する評価になるはずです。

しかしあの事故について詳しく知らない日本人が、「韓国で旅客船が事故で沈んで高校生がたくさん亡くなったんだって」とだけ聞けば、当然韓国人に対して同情的な意識を持つでしょうし、更に韓国人があの事故で映画化しようとしているような、事実かどうかも定かでない美談エピソードだけをピックアップして聞かされれば、大抵の人が韓国人に好意的な感情を抱くでしょう。

韓流捏風に吹かれて「韓国を知っている」と自負するような人は、韓国についてそういう「知り方」をしていることを自覚しないまま「韓国を知っている」と思い込んでいる場合が多いのです。それを本当の意味で「韓国を知っている」と言えるかどうかは、セウォル号事故の美談エピソードしか知らずにセウォル号事故を知っていると言えるかどうかを考えてみれば自ずから答えは出るでしょう。

今、全体的な日本人の対韓意識は否定的なものに傾きつつあります。それは、韓国に関する詳細な情報がネットを中心に広まった結果です。親韓・擁韓な日本人と韓国人はそれに危機感を抱き、どうにか歯止めを掛けようと、「カウンター」と称する工作活動を展開しておりますが、それに伴う行動が極めて韓国的であるがゆえに、逆効果になっている部分も少なからずあるように私には見えます。

それをまた、中立を気取った親韓・擁韓日本人がしたり顔で「どっちもどっち」などと言って日本の嫌韓気運との相殺を企てておりますが、その工作に引っ掛かる日本人は、もうそんなに多くないでしょう。

パンドラの箱ではありませんが、今や韓国についての諸情報、諸知識は既に世に放たれました。慌てて閉じた箱の中に、あるいは「希望」と呼べるものが残っているかもしれませんが、それが既に世に放たれた韓国情報を中和したり好転させ得る力を持つとは思えません。日本における嫌韓は、もはや単なるムーブメントではなく、国民的な認識として固定されつつあると考えるのが妥当です。

実際の好き嫌いがどうであれ、韓国を知らないということはそれだけで日本毀損を望む韓国に利用される危険性を孕んでいるということが、今回の「都民の90%以上は韓国好き」という舛添東京都知事の発言からも明らかになりました。

韓国人の吐き散らかす嘘のために何が真実かわからなくなってしまったセウォル号事故のように、韓国について正確に知るということはなかなか難儀なことではありますが、それでも日本人は韓国を正確に知る努力、というほど一所懸命ではなくても、そういう意識を薄っすらとでも良いので常に持っておくことは大切だと考える次第です。



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