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初めての誅

日本で嫌韓気運が高まる、と言うか既に定着しつつある昨今、誅韓論という本が出たそうです。内容は、私はまだ実物を見かけたことすらありませんが、ネットの噂によると従来の嫌韓本とは一線を画するものだとか。

「誅」の辞書的な字義は、「1 罪をとがめて殺す。「誅殺・誅伐/天誅」 2 厳しく責めたてる。「誅求/筆誅」」、あるいは「罪ある者を討伐すること。罪人を殺すこと。「―に付する」」とあります。

従来の嫌韓本の主張や結論は、「韓国はどうしようもない国だから捨て置け」というのが主流ですが、誅韓論は字面を見る限りでは韓国を積極的に誅すべしと主張しているのでしょう。明治期に出た征韓論と並ぶ、戦後初の積極的な韓国懲罰論かもしれません。

日韓友好論者はしばしば、日本と韓国は運命共同体なのだと言います。だから日韓は必ず友好を結ばなければならないと。しかし、日本の国益を主眼にすれば、日韓友好は決して推進すべきではないことは、もはや明確です。日韓友好は、「韓国が存続と発展」のためだけに必要なのであって、「日本の存続と発展」には何らの寄与もしません。どころか、むしろ害悪になると言っても良いぐらいです。

即ち、日本にとっての韓国は、存在しない方が望ましいのです。

ですが現実として韓国は存在します。故にこれまでの日本では、韓国の存在を認め、互いに歩み寄り、あるいは互いに譲り合うことで、韓国との折り合いを模索し続けてきました。

ところがご存知の通り韓国には、「互いに歩み寄る」とか「互いに譲り合う」という精神がありません。そのため、日韓関係は常に「互いに」ではなく、「日本が片務的に」歩み寄り、譲歩するばかりでした。

それを韓国は当然と考えました。更には、「加害者」である日本に、永遠(少なくとも千年)の謝罪と賠償を期待しました。それが「被害者」である韓国の当然の権利であると韓国人は確信しているのです。韓国がその考えを改めることは、少なくとも今世紀中はないでしょう。

結局現実問題として日韓は相容れませんが、現実問題として韓国は存在します。しかも現実問題として、日本から至近距離にあるのです。

よく言われることですが、日本列島が太平洋に漕ぎ出で、韓国と物理的な距離を持つことが出来ればどんなに良いでしょうか。ですがそんなことは、絶対に実現出来ません。その実現を期待するぐらいであれば、朝鮮半島をまるごと物理的に消滅させる方がまだ実現の可能性があります。とは言え、朝鮮半島を物理的に消滅させることも、ちょっと現実的とは言えません。

諸々現実的に考えると、日本の国益を鑑みれば、日本は韓国と関係を持つべきではないが、関係を持たざるを得ない位置にあるということが、日韓の根本的な問題と言えるでしょう。これまで日本は、この問題を韓国と互いに歩み寄り譲り合うことで解決しようとしてきました。しかし、この100年でそれが無駄な努力であることもまた、「現実的」になったのです。

つまり「現実的」に考えれば日本は韓国と、物理的には不可能なので精神的に(福翁の言を借りれば「心ニ於テ」)距離を置くしかありません。そのため弊ブログでは従来より日韓の発展的関係解消を主張しており、現在の嫌韓本の主流も消極的韓国放置論となっております。

それを一歩進めて、より積極的且つ攻撃的に韓国を誅し、以って精神的な日韓断絶を目指すのが誅韓論なのでしょう(読んでないから確信はありませんが)。

思うに、日韓の関係解消の形は三種類あります。

ひとつは、比較的穏やかな関係断絶、即ち日本が韓国を意識的に無視するようになることです。弊ブログが主張する発展的関係解消や、従来の嫌韓本による消極的韓国放置論がこれに当たるでしょう。これに対し積極的で激しいのが、韓国との武力衝突も辞さない覚悟の、明確な拒絶と排除でしょう。最後が韓国という国家の消滅、即ち、韓国がどこかの国に併呑されてしまうことです。

誅韓論は、Amazonのレビューを見ると後者二種を合わせたもので、日本による明確な拒絶と排除の結果としての、韓国の消滅を目指すようです。

韓国を積極的に誅することを悪いとは思いません。ですがそれをするならば、韓国からの反撃はもちろんのこと、返り血を浴びる覚悟も必要になります。私が主張する「発展的関係解消」ですら、韓国に触れずに行なうことは出来ません。韓国に触れれば、当然その穢れが移ることも覚悟しなければなりません。

それだけでも十分うんざり出来るのに、更に韓国の返り血などというバイオハザードに触れる覚悟まで求められるのは、かなりつらいものがあります。

軟弱とか安逸と言われるかもしれませんが、韓国との関係解消のためにそこまでの犠牲を求められるというのは、どうも対価が高過ぎる気がします。しかも、支払った対価に見合うリターン(=韓国の消滅)が確実に見込めるかどうかもよくわかりません。

更に言えば、韓国を誅すると言いながら、その詰めが第三国(誅韓論では中国のようです)の吸収による韓国の消滅というのも、やや不安です。と言うのも、中国は長らく朝鮮を属国としながら、決して自国に組み入れなかった歴史的事実があります。現在も、やろうと思えば中国は北朝鮮をいつでも吸収出来るでしょうに、していません。そんな中国が簡単に韓国を吸収するでしょうか。

その辺り、誅韓論をちゃんと読めば、確実に中国が韓国を吸収するよう日本が誘導出来る方法が書かれているのかもしれませんが、未読の今は、多少まどろっこしくても、出来るだけ日本独自あるいは主導で、且つ最小限の接触で、韓国からの擦り寄りも可能な限り阻止出来る現実的なやり方で関係解消を目指したいなあというのが、正直なところです。



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