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「信用」の意味

今日から12月ということで、今年も残すところ後1ヶ月となりました。

昔の日本では、食料品の支払いはツケ払いが一般的でした。ツケの支払いは月末、特に大晦日にはその年の全ての支払いを清算するのが慣習になっていたようで、落語などでは大晦日は売り掛け金の回収に丁稚どんや番頭さんが町を駆けずり回り、長屋の熊さん八つあんが如何にそれをやり過ごすかが面白おかしく描写されております。大晦日の掛取りをやり過ごせば、溜まったツケが全てチャラになるという話も聞いたことがあります。

このツケ払い、今日ではクレジットカードがこれに該当するでしょう。私が日韓チャットにいた頃、韓国人からしばしば聞かされた自慢話のひとつに、「韓国ではクレジットカードが普及している」ということがありました。

これは、かつて韓国でベストセラーとなった「イルボヌンオプタ(邦題:悲しい日本人)」にも書かれていたと思いますが、韓国はタクシーでもコンビニエンスストアでもクレジットカードで支払いが出来るのに、日本に行ったら出来なくて不便だった、日本はやはり未開だ、遅れてると嬉しそうに言われたものです。

もっとも私の住む地域では、2002年頃には既に主なコンビニやタクシーでクレジットカードが利用出来るようになっていたように思います。私が住んでいるのはいわゆる地方都市なので、韓国人が好んで訪れる大阪市内や首都圏であれば、クレジット決済を導入していた店は珍しくなかったはずです。ですのでおそらく日韓チャットの韓国人どもが言っていたのは、誰かから聞いた話を自分の体験談の如く話すいつものパターンだったのでしょう。

ところでこのクレジットカード、韓国では「信用カード」と言うのだそうです。「credit」が「信用」という意味だからでしょう。

それは良いとして、先日中央日報で以下の記事を見て、唖然としました。
【取材日記】韓国のカード机上行政…消費者だけが混乱
2014年11月27日16時30分
[(c)中央日報/中央日報日本語版]


 誤報を出した。来月30日からクレジットカードで50万ウォン(約5万円)を超過する金額を決済する場合、身分証を提示しなければいけないと報じた(中央日報11月25日付18面)。しかし今後も現在と同じように、金額に関係なくクレジットカードを使用する際、身分証を提示しなくてもよい。金融委員会が2日ぶりに白紙に戻したからだ。政府の規制緩和方針に逆行し、消費者に不便が生じるという世論に阻まれた。

 今回の騒ぎの発端は、来月予定された与信金融協会のクレジットカード個人会員標準約款の改正だ。与信協会は約款を改めながら、上位規定の金融委員会監督規定条項をそのまま写した。2002年に作られた監督規定(24条の6)では、50万ウォン超過取引の場合、カード加盟店が顧客の身分証を確認することになっている。ところがこの規定はすでに死文化して久しい。現実では、どの食堂・商店に行っても身分証の提示を要求されない。

 それでも与信協会は何も考えずクレジットカード標準約款にすでに死文化した規定を入れた。カード使用者の反発は予想された。「夫のカードを使っているが、デパートに行くたびに夫を連れていけということか」「子どもが私のカードを使っているが、カードと身分証を一緒に渡さなければいけないのか」「最近は50万ウォン以上の決済はいくらでもある」など、現実的でないとの不満があふれた。それでも金融当局は2日前まで「他人の身分証を出すのも不法であるだけに、本人名義の家族カードを作るべき」という原則的な答弁をした。非難世論が強まると、26日になってようやく金融委は「50万ウォン超過取引の場合に身分証を確認するという内容の監督規定は事実上死文化しているだけに、これを廃止する」とし「署名・暗証番号など他の方法で確認する」と退いた。

 監督規定の改正は規制改革委員会や立法予告などを経て1カ月以上の時間がかかる。標準約款を改正しようとしたところ、12年前の古い上位規定を改正することになる滑稽な格好となった。今年、金融業界では、消費者の便益に関する多様なイシューが水面上に浮上した。カード会社の顧客情報流出など大型事故だけでなく、「チョン・ソンイ・コート」に代表される簡便決済など、潜在していた問題が出てきた。そのたびに金融委・金融監督院とカード業界の間の疎通問題が膨らんだ。金融当局は「規制緩和」と「消費者(情報)保護」という2つの価値の間で世論によって動かされた。金融機関は当局の顔色を見ながら弁解ばかりした。お互い責任転嫁をする間、消費者は後まわしにされた。

 最初から消費者の立場でどの価値が優先かを考えて長期的な計画を立てていれば、結果は今とは全く違っていただろう。そうしていれば、今回のようにあきれるような誤報を出すこともなかったのではないだろうか。

パク・ユミ経済部門記者

記事の2段落目までは良かったのですが、3段落目に入ったところで、我が目を疑いました。

【(5万ウォン以上のカード決済時には、本人の身分証提示が必要になるという規約改正に)「夫のカードを使っているが、デパートに行くたびに夫を連れていけということか」「子どもが私のカードを使っているが、カードと身分証を一緒に渡さなければいけないのか」「最近は50万ウォン以上の決済はいくらでもある」など、現実的でないとの不満があふれた。】というのを、消費者の当然の権利の如くに記しているのです。

日本でも、前世紀末頃までは奥さんがご主人名義のクレジットカードを使って支払いすることを黙認していた時期がありました。が、当然支払いに関するトラブルが頻発し、裁判沙汰にまで発展した事案があったと記憶します。それもあって現在では配偶者だろうが親子だろうが、本人名義以外のクレジットカードを使おうとしてそれがバレれば、店から丁重に断られるはずです(バレなければ利用出来てしまうことはありますが、明白なカード利用規約違反です)。

夫名義のカードを妻が当然のように使っていた時期であっても、それを指摘されて利用を断られると、普通の人は格好だけでも恐縮したものですし、稀に「夫に使用許可を得てる」と開き直る方もいらっしゃらなくはありませんでしたが、中央日報の記事のように猛烈に反発した人は、少なくとも私が接したお客様の中には、一人もいらっしゃいませんでした。

韓国人は自国を「クレジットカード先進国」などと誇り、以て日本を「コンビニでクレジットカード決済も出来ない後進国」などと揶揄します。にも関わらず、彼らは「クレジットカード」というものがどういう性質のものなのかを、きちんと理解していないとしか考えられません。

もちろん、これには彼らの「ウリ」という意識が強く働いているということが、大部分を占めるでしょう。彼らにとって、家族は当然「ウリ」ですから、自分の名義でなくても、家族の名義であれば、「ウリ」としてそのクレジットカードを使うことに何の疑問も感じないというのは、大いにあるはずです。

しかも、それはクレジットカードの利用者だけはなく、クレジットカード決済を行なう店側はもちろんのこと、金融機関から政府、更には民衆を教導し政府を批判する立場であることを自負しているはずの言論に至るまで、韓国では誰一人全く疑問に思わないということが、この記事で明らかに示されているのです。

彼らがクレジットカードを「クレジットカード」と呼び、「クレジット」を「打ち出の小槌」という意味ぐらいに誤解しているのであれば、まだ弁護の余地はなくもありません。

しかし彼らは、クレジットカードを「信用カード」と呼んでいるのです。利用率及び保有率が世界一と言われるほど彼らが愛用する「信用カード」が何故「信用カード」と呼ばれているのかを、彼らは知らないのでしょうか。

あるいは、「約束」の意味が日韓で異なるように、韓国人にとっての「信用」という言葉もまた、日本語における「信用」とは大きく意味が異なるものなのかもしれません。



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