歴史が審判を下すであろう
今回の日韓スワップ協定終了について、韓国の掲示板翻訳まとめブログをいくつか見ていると、韓国人の反応は概ね「別に問題ない」というもののようです。
その理由は、日本以外の国ともスワップ協定を締結しているから、日本と結んでいた「たった100億ドルぽっち」のスワップ協定など物の数ではないというのが主です。
次いで、「日韓スワップ協定は日本を助けるための協定」と思っているらしい韓国人も結構いました。
一部の韓国人の頭の中では、日本は経済的にも物理的にも没落しつつある国になっています。「物理的」というのは、かつて弊ブログでも書いたことがありますが、彼らが唱える日本が近い将来沈没するという学説のことです。彼らはこの手の学説を、かなり大真面目に唱え、かなり本気で信じている模様です。
東日本大震災による原発事故の影響で、日本は放射能に汚染されているというイメージも、韓国では相変わらず根強いようです。ただし放射能に汚染されているということがどういうことなのかということは、あまり深く考えられてはいません。ただ「日本は放射能に汚染されているから見下して良い」という風な、韓国人らしい斜め上の理解に落ち着いているだけなのです。
それが証拠に、このところ日本を訪れる韓国人が引きも切らずです。日本が放射能汚染されていると本気で思っており、その意味を正しく理解しているならば、日本に近寄る韓国人は激減していて良いはずですし、当然日本に行ったことを公言することも憚りそうなものですが、現実には日本にやって来る韓国人は増えていますし、それを半ば自慢のようにネットで公開する韓国人も珍しくはありません。またそういう韓国人に対する韓国人の反応も、妬みややっかみはありますが、放射能汚染について指摘する韓国人は稀です。
さておき、このように経済的にも物理的にも沈み行く日本に対する救いの手が、日韓スワップ協定だったのだという理解の韓国人も、結構いるようでした。
もっともそういう韓国人は、大抵どこかで誰がか唱えたトンデモ説を、理屈どころかその内容すらも斟酌せず、ただ気持ち良いからという理由で鵜呑みにしているだけではありますが。
かつて日韓翻訳掲示板や日韓翻訳チャットが盛んだった頃は、沈み行く祖国に意気消沈する日本人を直接揶揄出来るという期待に胸を膨らませた韓国人がわんさかやってきては、即座に返り討ちというか、木っ端微塵にされていたものですが、今はそういう場も少なくなりました。
私はアカウントを持っていないので、それらがどういうものか全く詳しくありませんが、LineやTwitterを用いた日韓のネットコミュニケーションもあるにはあるようです。が、それらがかつての日韓翻訳掲示板や日韓翻訳チャットのような影響力を持っているようには感じられません。
いずれにしても日韓スワップ協定の終了でダメージを受けるのは、日本の方だというのが韓国人の一般的な理解のようです。
更には、彼らの中でどういう理屈になっているのか全くわからないのですが、日本が沈めば韓国が浮上すると思っている韓国人も比較的一般的です。
ネット上の日韓交流サイトがきっかけとなって、それがほとんど失われた現在も日本人の韓国理解が進んでいるのとは実に対照的に、ネット上の日韓交流サイトが無くなったことで韓国人の日本理解は混乱と言うか迷走と言うか変質と言うかマジェマジェと言うか、とにかく珍妙になっています。
日韓スワップ協定が、事実上日本の韓国に対する経済援助であったということは、事実を客観的に見れば揺るぎないことだと私は思っていますし、おそらく日本人のほとんどがそう理解すると思います。しかし韓国人に言わせるとそれは日本の思い上がりとプロパガンダの結果で、本当は日本を助けるために韓国が差し伸べてやった救いの手なのだと韓国ではかなり本気で信じられているのです。それを失った今、ダメージを受けるのはチョッパリどもの方だと、韓国人はホルホルしているのです。
その様子は、1997年のIMF騒動の直前、凄まじいまでに吹き上がった韓国人の思い上がりを彷彿とさせます。
私から見れば、今回の日韓スワップ協定終了に関する韓国人の反応は、彼らの無知と思い上がり以外のなにものでもありません。それはおそらく、ある程度韓国を知る日本人ならほとんどの人が同意するでしょう。しかし韓国人から見れば、そういう考えこそが日本人の無知と思い上がりに映っているのです。
今回の件で日本と韓国、どちらが無知で思い上がっているのか、それはさほど遠くない将来、歴史が冷徹に審判を下すでしょう。
もっとも、それこそこれまでの歴史を顧みれば、韓国にとっての歴史とは客観的な事実を記したものではなく、後から自分たちに都合の良いように書き換え、作り直すものですから、彼らがその審判を正しく受け止めたり、ましてや理解する日は永遠に来ないのかもしれませんが。
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