日韓どちらの立場が上なのかを明示すべき
これまでは韓国人のそういう考えに引きずられるように、日本側もそう思わされてきました。日韓は何があっても友好状態であらねばならないというのが、日本の韓国に対する認識の大前提でした。もし日韓関係が悪化すれば、日韓双方に何かとてつもなく悪いことが起きるように思わされてきました。
昔の日韓友好必須論の最大の根拠は、地政学的理由でした。それが崩壊してからは、「仲が悪いより良い方が良いよね」という呑気で漠然とした理由を除けば、韓国は日本の貿易相手国としては世界で第三位であり、韓国との関係が悪くなると日本の経済が傾くというのが、日韓友好必須論者の最大の根拠であったように思います。
ところが実際には、韓国との関係が悪化するのと同時進行するかのように、日本の経済は回復基調を示しました。
そもそも日本の貿易相手国として世界で第三位といっても、韓国との貿易額は決して日本の経済を左右するほどの規模ではありません。過去10年の貿易統計を見ると、日本の総輸出に占める韓国のシェアは最大でも10%に満たず、輸入は、最も多かった年でも5%をどうにかこうにか超える程度です。ここ10年ですらその程度ですから、韓国が経済発展する以前は推して知るべしです。
この程度のシェアであれば、いつでも他の国との取引を増やすことでカバー出来るでしょう。実際、韓国からの輸入が途絶えて困るものなど、私には俄に思いつきませんし、日本から韓国に向けた輸出が途絶えて困るのは、確実に韓国の方です。
日本は、韓国と手を切ってもほとんど何も困りませんが、韓国は日本と手を切れば死活問題というのが、日韓関係の正しい構図なのです。
この2年余の日韓関係の凍結は、その事実を否応もなく証明してしまいました。ところが韓国人は、その事実を直視しようとしません。彼らは、「ホントは嫌なんだけど、ウリにも少なからぬメリットがあるからしかたないから日本と交流してやる」と、かなり本気で思っています。あるいは思い込もうとしています。
そのためには「日本が韓国との友好を切望している」という前提がどうしても必要になります。「日本は韓国との友好を望んでいない」のに、「韓国は日本との交流を望んでいる」となると、彼らは反日の大義名分を失うからです。
韓国人の立場で考えれば、その理屈はわからないでもありません。自ら絶対悪と定めた日本との交流を切望するなどという破倫を正当化するためには、「日本が望むから仕方なく応じているのだ」ということにでもしなければ、言い訳が出来ません。
ですがそれは韓国の一方的な事情であり、理屈です。それに何故日本は呼応したのでしょうか。
理由は様々考えられます。昔から言われている地政学的理由とやらもそうでしょうし、在日の工作活動の成果というのも当然あるに決まっています。日韓双方と同盟関係にある米国の意思が働いたということも、もちろんあるはずです。
しかしいまや、それらはほとんど崩壊しています。それなのに、まだまだ多くの日本人が、日韓友好は必須だと、「漠然と」思っています。
隣国同士は仲が悪いものだなどとしたり顔で言う人がいますが、日本の隣国は韓国だけではありません。アメリカ、ロシア、中国、台湾、フィリピンなども隣国です。この中で韓国と同じく特亞として括られる中国ですら、韓国と比べれば(あくまで「韓国と比べれば」です)理性的な関係が築けます。世界の中で、韓国だけが突出して異常な態度を、日本に示しているのです。
地政学的な理由が消滅した現在、日本が韓国との交流を維持する理由はたったひとつ。それが韓国にとって死活問題であるからとしか考えられません。
隣国であり、更にかつては日本が養っていた(今もある意味養ってるけどw)国である韓国が困るとわかった上で見捨てるのは可哀想という、極めて日本的な「思いやり」が、今の日本の「日韓友好必須論」の根拠ではないでしょうか。
その「可哀想な韓国」は、世界で日本を貶め、あるいは日本の文化を剽窃して回っています。日本が情けをかけてやればやるほど、それは日本がウリとの交流を切望しているためだとして、彼らの「日本が望むから仕方なく日本との交流に応じてやるのだ」という理屈を裏付けてしまうことになるのです。
今後の日本は、「日本にとって韓国は特別な国ではない」という考えを明示し、「韓国が望むなら交流してやっても良いが、それにはそれなりの態度を示すべきだ」という認識を明らかにするべきでしょう。
韓国人との間に「対等」という関係が絶対に成立しないということは、韓国を少し知った人には基礎中の基礎知識です。それは国家間の付き合いでも同じです。少なくとも、韓国とはそうです。
国家間であっても、韓国との付き合いを続けるのであれば、どちらの国の立場が上なのかを、韓国人に徹底的に思い知らさなければなりません。
日韓の場合、言うまでもなく立場が上なのは日本の方です。であれば、それに相応しい態度で韓国に接すること。それが出来ないのであれば、韓国との接触を一切断つ方が、お互いの精神衛生にとっては間違いなく良いでしょう。
精神衛生には良くても韓国経済にとっては死に至るダメージになるかもしれませんが、そうなればなったで、彼らが一度霊的に生まれ変わる良い機会になるというものです。