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「いわゆる従軍慰安婦問題」の解決合意において、評価出来る点

年が明けてから早くも四日、今日から仕事始めという方も多いのではないでしょうか。

昔はとりあえず「三が日」、即ち一月の三日までは確実にお正月でした。一般的には「松の内」と言って、七日までがお正月とされました。何の小説だったかよく覚えていないのですが、村の子供たちが三が日を過ぎると、小正月に行なわれる「とんど(私の近隣の神社では「左義長」と言っておりました)」で焚き上げるための注連飾りや門松などを集める風習を描写している話があったのを覚えています。

一月の四日になると村の子供たちが連れ合って「松おくれ、三が日過ぎたら松おくれ」と呼ばわりながら各家庭を周り、用済みになった注連飾りや門松を集めて回るそうです。ところが三が日過ぎではなかなか集まらず、一月七日、即ち松の内が過ぎてから「松おくれ、松の内過ぎたら松おくれ」と言って回れば結構集まったのだとか。

私が子供の頃は、正月三が日というのは誠に静かなものでした。店という店はことごとく正月休みで、今より車の数が少なかったというのもあるでしょうけれど、それでも道路は閑散としており、走る車を見かけることは普段に比べると格段に少なく、車だけではなく人の姿もまばらでした。初詣に行くか、さもなければ凧揚げに行くぐらいしか行くところはなかったからです。

せっかくもらったお年玉も、お店が全部閉まっているのでどうしようもありません。大人がお年始の挨拶に行ったり訪れたりすることはあっても、子供が正月早々友達の家に遊びに行くのはきついご法度でしたから、家にこもってどの放送局も変わり映えのしない正月番組を見るか、さもなければ家族でかるたやトランプや麻雀をするぐらいしかすることがありませんでした。

正月の間は餅とおせちとみかんとぐらいしか食べるものはなく、録画放送のテレビ番組も同じメンツで繰り返すかるたやトランプや麻雀もたちまち飽き、退屈で退屈で三が日がものすごく長く感じられたものでした。

そんな時代、思えば「正月気分」というのは一月中残っていた気がします。少なくとも一月十五日の成人の日までは、確実に残っていました。のんびりした時代と言えば全くそうです。でもあの時代からまだ半世紀も経っていません。

昨今では、元旦早々から開ける店も珍しくなくなり、道路も普段と変わらずたくさんの車が走り回っています。かつての正月独特の、静謐で清浄な空気が街中を満たしていたような雰囲気は、ほとんど感じられなくなりました。便利と言えば便利な時代になったとも言えます。しかし何であれ失ったものに哀愁を覚えるのは人の常。おそらくもう二度と戻ることのないあの正月独特の雰囲気が、今になってひどく懐かしく思い出されます。

そんなこんなでめでたい正月気分もそろそろお開きにして、毎度毎度のめんどくさくて鬱陶しい韓国です。

現在の韓国関連における注目のお題は、弊ブログでもこのところずっとネタにしておりますように、何と言っても【「いわゆる従軍慰安婦問題」の最終解決合意】でしょう。「日本が謝罪し、10億円を支払うことにした」ということに発表直後は激怒する日本人も少なくありませんでしたが、時間が経つにつれ徐々に落ち着いてきました。対する韓国は発表直後からヒートアップしており、韓国言論を見る限りでは結構な騒ぎになっているようです。

それでも日本側にもいまだに強い不満と不安を抱いている方は少なくなく、弊ブログにも懸念のコメントが幾つか寄せられております。

確かに、韓国が約束を守ると考える方が愚かということについては、完全同意です。既に日韓基本条約で最終解決したことになっているのに、今回もう一度「最終解決」したことにするのなら、この後何度も「最終解決」しなければならないようにされるのでは、という懸念も共感出来ます。また、今回の合意を韓国が反故にした場合、国際社会が日本に同情したり韓国を非難してくれる、などと考えるのがお花畑というのも、全く賛成です。

ですが、安倍談話においても、「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」と言われているように、何としてでも一日でも早く「いわゆる従軍慰安婦問題」にケリを付けたかったというのが、安倍総理にはあったのでしょう。

安倍総理自身、戦後生まれです。先の戦争に直接関与していた経験は微塵もありません。しかし自身の父や祖父が戦争に関与していたこともあり、間接的とは言え先の戦争の記憶はそれなりにあるでしょう。それは多分、現在「大人」と言える世代(「法的な成人」という意味ではなく、当人の自覚に関わらず社会的に責任ある立場に立たねばならなくなった年代の人々をイメージしてください。概ね三十代ぐらいからでしょうかね)の人々も同様ではないかと思います。私は安倍総理と比べればずいぶん年下になりますが、それでも先の戦争の間接的な記憶があります。

しかし私たちの子供の世代はどうでしょうか。先の大戦に関する間接的な記憶はある私たちですが、実感はほとんどありません。ましてや次の世代ともなれば、最早それは歴史の中の出来事でしかなく、自分に直接関係することとは、全く実感出来ないでしょう。

例えば、「鳥羽伏見の戦い」で自分の先祖が薩長側だったか旧幕側だったかなんて、たとえ知っていても実感はないでしょう。「関ヶ原の戦い」で自分の先祖が東軍だったか西軍だったかなんて、関心すら持たない人が普通でしょう。先の大戦についても、日本とアメリカ(正しくは枢軸国と連合国)が戦ったことを知らない子供がいても、もう不思議ではない時代になりつつあるわけです。

それをいまだに引きずり、しかも未来永劫引き継いでいこうとしている国が韓国です。しかもそれらは、長い時が経ったことを良いことに彼らに都合良く改変され、あるいは捏造されております。生き証人とされる「自称元従軍慰安婦」たちの記憶すらもそれらに合わせて変えられており、最早真実などとっくの昔に死に絶えております。

この上更に生き証人たちが本当に死んでしまえば、残るのは韓国人の頭の中の改変され捏造された記憶だけとなり、更に改変や捏造を加えられることはあっても、正されることは永遠になくなります。

逆に考えてみましょう。今回日本は、電撃的に「いわゆる従軍慰安婦問題」の解決のための話し合いを持ち、かなり強引ではありましたが合意に至らせました。ではもし日本が一切韓国と話し合いを持たなかった場合、どうなるでしょうか。

今まで通り「「いわゆる従軍慰安婦問題」は既に日韓基本条約で解決済み」と繰り返しておけば、韓国はさておき国際社会は「それもそうだね」と思ってくれるでしょうか。もしそう思う人がいるとしたら、それこそがお花畑というものでしょう。

韓国は今まで通り大手を振って国際社会でディスカウントジャパンを繰り返し、世界各国に慰安婦像を建て、世界は「あんなに韓国が言うんだったらそうなんだろう」と何となく思うでしょう。それに対して日本が「日韓基本条約で解決済み」と唱えても、世界は日韓基本条約なんか知りません。それを説明する間にも、韓国のディスカウントジャパン運動は進展し続けます。日韓基本条約を理解してもらう人を増やせたとしても、ディスカウントジャパン運動に染められる人も増えていくわけです。イタチごっことはこのことでしょう。いや、イタチごっこならまだマシです。日本が日本の立場を説明し理解を得られるスピード以上に、ディスカウントジャパン運動に染められるスピードの方が速いかもしれません。

今回の「最終解決の合意」が最善だったかどうかに議論の余地があることには、私も否やはありません。拙速だったのではという疑念もあります。それでも「何もしない」よりは良かったのではないでしょうか。

少なくとも今回の合意によって日本側は韓国が行なう慰安婦ネタによるディスカウントジャパンについて、ただ一言、「2015年に最終的に解決したことを日韓双方が互いに合意している」と言えば済むようになったのは事実です。これに対して韓国が何を言おうと、「え?解決したのに何でまた蒸し返してんの?」と言われれば、今度は説明に時間と手間を食われるようになるのは韓国の方です。

事実韓国言論では、必死で「慰安婦問題を蒸し返す正当な理由」を模索しており、幾多の主張が記事となって乱発されております。少なくともこの点において、日本側は格段に楽になり、韓国側にテマヒマが増えることになったのは事実です。

もちろん、だからと言って額面通り「これで「いわゆる従軍慰安婦問題」は最終的に解決した♪」などと私たち日本人側が呑気に過ごすのは論外です。韓国人は何度でも蒸し返すでしょうし、ディスカウントジャパン運動の手を緩めることもおそらくないでしょう。

今回の合意は単に、日本が韓国の攻撃に対抗出来る武器を手に入れたに過ぎません。日本に対し韓国が何も攻撃を仕掛けてこないのであれば良し、しかし韓国が攻撃を仕掛けてくるのであれば、相応の武力を以て反撃を加えるという姿勢を明確にしなければならないのは、何も物理的な武力衝突に限らないのです。

よって今回の合意については、日本が「韓国の攻撃を抑止出来る武器」を手に入れたこと、それから「韓国は国家間で結んだ合意を容易に反故にする国」という事実を広め得ること(これは世界各国が韓国を非難することを期待するという意味ではなく、世界各国が韓国と合意を結ぶことを躊躇するようになることを意味します)の二点が、私個人としてはかなり大きく評価出来るのではないかと思っております。



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