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何故日本は韓国に過剰な配慮や譲歩をするのか

前回記事で「竹島密約」について書いたところ、「「竹島密約」って明らかに日本側の譲歩ですよね。なんでそんなに譲歩したのかがわからないんです。」というコメントを頂戴いたしました。

このコメントを下さった方に限らず、「何故日本は、韓国に過剰な配慮や譲歩をすることが多かった(今も少ないというわけではありませんがw)のか」という疑問をお持ちの方は、結構多いのではないかと思います。

その理由として、よく言われるのが「地政学的条件」というものです。朝鮮半島は、ユーラシア大陸の東端にあり、古代から近代に至るまで、日本とユーラシア大陸を結ぶ通路と言うか足掛かり的な地域でした。

日本とユーラシア大陸を結ぶ経路は別に朝鮮半島に限られていたわけではないのですが、日本の中心地から近い場所に朝鮮半島が存在するのは事実です。

航海術や動力技術が未発達だった頃、海を渡るのはなかなかに難儀なことでした。日本国内の移動であっても、基本的には岸伝いに船を進めるのが普通でした。であれば日本国外への移動だからと言って、寄る辺の無い大海原のど真ん中を悠々横切って行く、などということはまずありません。

出来るだけ陸が見える位置を維持しつつ、風向きや風力と相談しながら航海するのであれば、大陸への足掛かりとして、朝鮮半島はまことにうってつけの位置にあります。

事実、朝鮮を通じて日本に伝わった文物は決して少なくありません。それを理由に、韓国人はしばしば「日本に文化を伝えたのはウリナラ」などとほざきますが、日本に伝わった文化の中で、朝鮮固有のものが皆無に近いことを指摘すると、彼らは面白いように火病ります。

それはさておき、日本が国家の自覚を持つ以前から朝鮮半島はそこに在り、日本人にとって朝鮮半島とは「そういう場所」と認識され続けてきた、ということがまずあります。今でも日本にとっての朝鮮半島の重要性のひとつに、「地政学的条件」を挙げる人は少なくないどころか多いと言って良いはずです。

その次ぐらいによく挙げられるのが、「アメリカ様のご意向」じゃないかと思います。まあ、これも無いわけじゃないとは思うんですが、日本が本気で韓国に対する譲歩を嫌がっていたとしたら、アメリカがどんなにゴリ押ししたってもっと冷たい反応だったのではないかと思うのです。

つまり日本は「アメリカ様のご意向」を言い訳にして、望んでとか進んでとまでは言いませんが、それほど嫌がりもせずに韓国に譲歩していたのではないかと、私は考えております。

もともと日本は、配慮や譲歩にそれほど抵抗がありません。むしろ衝突や対立をこそ忌避したがります。配慮や譲歩で衝突や対立が避けられると考えれば、多少の自国の不利益にも目をつぶる傾向があることに、異論を唱える日本人は少ないでしょう。

それは日本人の国民性でもあります。即ち、「ひとりひとりが少しずつ譲ることで、全体が円滑に行くこと」を尊ぶ精神です。

この精神は別に韓国に対してのみ発揮されるというわけではありません。日本がお付き合いするほとんどの国に対して、日本はこの精神を発揮しているはずです。

なのに何故、韓国だけに殊更に配慮したり譲歩したりしているように見えるのでしょうか。それは韓国だけが「Win-Win」を理解しない国だから、ではないでしょうか。

相手が配慮すれば、自分も配慮しなければならないというプレッシャーを感じるのは、多分国際標準だと思います。ところが韓国人はそういう考えが非常に希薄なのです。

誰かが自分に何かをしてくれても、それが自分の欲したことであれば、韓国人は「当然」と考える傾向が極めて強く、それが親しい相手であれば、礼を言う必要はないとさえ考えます。むしろ親しい相手の配慮に礼を言えば、彼らの間では「失礼」に当たることもあるのだとか。

日本が韓国にとって「親しい相手」と言えるのかと思う方もいらっしゃるでしょうが、困ったことに言えてしまいますw しかもその考えは、日本人側にも根強くあったりします。

私は、日本が韓国に過剰な配慮や譲歩をする最大の理由が、この「親しい相手」という意識だと思っています。

ひとつには、かつて韓国が日本であったということが強く作用しているでしょう。当時を知る日本人にとって、韓国人は同じ国の人々だったわけです。韓国人にしても、反日とか抗日とか言いますが、実際のところは極めて機嫌良く日本の統治に従っていたのです。

そういう時代を知っている人々にとっては、日本人から見た韓国人も、韓国人から見た日本人も、まるで同窓生のような親しみを覚える場面が少なくなかったのではないでしょうか。

かつて同じ日本国民として共に時代を歩んだという感傷を抱く気持ちは、私も日本人ですからよくわかります。韓国人が意図してそこに付け込んだかどうかは、私は韓国人ではないのでわかりませんが、結果的にそういう形になっていたのは事実と言えるでしょう。

しかし日本が統治していた時代の朝鮮を知る人々は、日韓共に最早現役世代ではありません。韓国人の「甘ったれ癖」から、彼らが誰かに何かしてもらうことを当然と考えるのは今も全く変わっておりませんが、現在のほとんどの日本人に、韓国人がかつて「同じ国の人々」だったという記憶は皆無です。

ただ、戦後も韓国はせっせと日本を「ベンチマーク」しております。そのため、韓国を訪れると、日本の20~30年前ぐらいを彷彿とすることが極めてよくあります。そこに親しみを抱いてしまう日本人も、そこそこいるのではないでしょうか。

日本人のこういった新旧の「親近感」が、韓国に対する過剰な配慮や譲歩を生んでいるのではないかと、私は考えております。

今はまだ過渡期です。日本が統治していた時代の朝鮮を知る人々も、まだそれなりにいらっしゃいますし、数年前までの韓流捏風の影響も、まだ残っています。しかし更に時間が過ぎて、日本が統治した時代の朝鮮を知らない人々だけになった時、また韓流捏風そのものが忘れ去られ、しかし日本人が韓国の真実を知るようになった時、日本側の韓国対応は今より多少厳しくなるかもしれません。

そのためには、「Win-Win」を理解しない国や相手に譲歩や配慮をしてはいけない、という国民的コンセンサスをしっかり形成しておく必要があるでしょう。日本人は、自分が日本人なものだから、人間は皆日本人のような考え方をすると無意識の内に思い込みがちですが、日本人と韓国人は「同じ人間」ではないのです。

それを、今後の日本国民は遺伝子レベルで記憶に刻むべきだと強く思う次第です。



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