日韓問題を完全に解決するには
これについては仰るとおりと思う部分もあります。ただ、「慰安婦問題」の本当の問題は、慰安婦の存在や彼女たちの発言ではないとも思っています。
仮に「慰安婦存命中に嘘を白日のもとに晒」したとします。全ての真実と全ての嘘が明らかになり、日本にも多少の非はあったかもしれないが(って言うか、日本人も神様ではないし、今でも日本人の中には朝鮮人のような真似をする者が珍しくありませんから、「日本に一切の非はなかった」「日本は完全無欠の正義だった」と考える方が荒唐無稽だと私は考えています)、韓国人が言うほど悪辣無比ではなかったと国際社会が理解したとします。
そうなれば韓国は「ぐぬぬ」と呻いて大人しくなるでしょうか。カシオミニを賭けても良いですが、彼らはまるで慰安婦問題などなかったかのように振る舞い、即座に別ネタをでっち上げて「日本は悪辣無比であった」と主張するでしょう。
そうです。彼らにとってネタは何でも良いのです。「日本は絶対悪である」という彼らの価値観を世界に認めさせることが、彼らの本当の狙いであり願いなのです。
それが証拠に、最近の韓国は旭日旗のデザインに文句を言い出しておりますが、これは明白に極めて最近、サッカー選手の奇誠庸が言い出して広まったことであって、それ以前の韓国で旭日旗のデザインが特に問題視されたことはありません。1970年代に韓国で駐在生活をされていた方の書いた本に、日本に輸出するために韓国で製造されていた靴に、旭日旗風のロゴがあると現地の韓国人から聞かされたことが書かれていた記憶もあります。
即ち、慰安婦問題で韓国人が世界に認めさせたいのは、慰安婦の存在や彼女たちの証言の正否などではなく、韓国人の「日本絶対悪」意識なのです。それがある限り、慰安婦問題が本当の意味で解決することはありません。たとえ完膚無きまでに「慰安婦問題」における日本側の主張が認められ、韓国側の欺瞞や誤謬を暴くことが出来たとしても、その瞬間から慰安婦問題に変わる新たな別ネタに一から付き合うことになるだけです。
その結果日本は「慰安婦問題」でなすりつけられた汚名を雪ぐことは出来るでしょうけれど、今度は「老い先短い頼る者もない自称元慰安婦を生き地獄に叩き落とした」というミソを付けられることになり、しかも何か特に名誉を得るということにもなりません。その上数十年もの時間と手間とカネを費やしてやっと解決した「慰安婦問題」に代わる新たな、しかし同じような「ディスカウント・ジャパン」ネタにまた一から付き合わされることになるのであれば、まさに「誰得」です。
と言えば「でも誰得かどうかはともかくとして、このままじゃ日本だけが一人損じゃないか」と憤る方は絶対いらっしゃるでしょう。そのお気持ちは痛いほどわかります。何故冤罪を着せられたのに、黙っていなければならないのかと。
これについては、私は「冤罪を着せられても黙っていれば良い」とは考えておりません。日本が日本の立場を主張し、それを説明するのは当然の権利です。言うべきことは言い、誤りは訂正した上で、「でもこの慰安婦問題は既に最終的かつ不可逆的に解決していることを韓国側と合意してる」と付け加えれば良いのではないでしょうか。
これは、韓国側にしても同じことです。慰安婦問題について今後韓国側が何をどう言おうと、最後に「この慰安婦問題は既に最終的かつ不可逆的に解決したことを日本と合意してる」と付け加えるのであれば、韓国側が韓国の立場を主張し、それを説明するのは彼らの自由であり権利です。
そんなんじゃ生温いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、慰安婦問題については、その根底にある問題を潰さない限り、日本人が考え、あるいは期待するような「すっきりとした解決」は最早絶対にあり得ません。
ならば、「慰安婦問題の根底にある問題」を潰すにはどうすれば良いのでしょうか。私は、答えはふたつしかないと思っております。
ひとつは、日本が消滅すること。もうひとつは韓国が消滅することです。即ち日本が存在し、韓国も存在する限り、日韓問題の根本解決というのは絶対且つ永遠に望めないと私は考えております。
ま、日本が消滅すれば、韓国も存続出来なくなるという現実を鑑みれば、どちらの選択肢がより現実的なのかはお察しですが。