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日韓国交の是非は感情論ではなく(損得)勘定論で

いろんな意味で面白かった東京都知事選も終わりました。新都知事のお手並みに期待したいところです。

さて韓国。と言っても、韓国そのものは相変わらずネタらしいネタが見当たらないので(ひそかに中韓関係の悪化に期待注目してはおりますが)、これからの日韓関係について思ったことを述べてみようと思います。

iRONNA」というサイトがあります。「オンライン、オフラインの世界に散らばるさまざまな意見、解説などをまとめ、ユーザーに寄稿や議論の場を提供する総合オピニオンサイト」だそうです。

そこに「日韓和解は幻想だ 「強すぎる日本」を構築せよ」という記事がありました。いつの記事なのかちょっと日付が見当たらないので定かではありませんが、記事の掲載順を見ると今からちょうど一年前ぐらい、2015年の8月かその辺りのものではないかと推測されます。著者の経歴を見ると、朝鮮半島論の専門家ということです。

本物の朝鮮半島専門家ですから、私のような何のバックボーンもない野良ブロガーなど比較にならないほど経歴的にも知識的にも素晴らしく、当該記事についても概ね異論はありません。

ただひとつ引っかかったのが、「もう韓国とは国交断絶せよと説く人々がいるが反対だ」から始まる段落の内容です。

弊ブログを長年ご覧の方ならとっくにご存知のことだと思いますが、弊ブログは基本的に日韓の国交断絶賛成派です。但しそれは、「韓国が嫌いだ。韓国人の顔も見たくない。声も聞きたくない。もし触れられたら鳥肌が立つ。だから断交するべき」という意味で賛成しているのではありません。そういう考えに基づいた日韓断交主張については、私は否定的です。

以前から何度も申し上げている通り、国交は基本的には無いより有った方が良いものです。たとえその相手国が私たちの気に入らない国であっても、むしろ気に入らない国ならば尚更に、国交を結び大使を置いて相手の動向を監視出来るようにする必要があります。

そうしなければ、相手国が何をしても相手国内であれば日本は手の出しようがありませんし、そもそもその挙動を窺い知ることも困難になるのです。それが日本に少なからぬ不利益を与えることは、北朝鮮を思い出していただければ容易にイメージ出来るでしょう。

ですから原則論で言えば、たとえ相手国が韓国であっても北朝鮮であっても、国交は無いより有った方が良いことは多いのです。

なのに私が韓国との断交を主張するのは何故でしょうか。それは日本にとって韓国との国交のメリットとデメリットのバランスが、デメリットに偏っていると思われるからです。

もし前述の「日韓和解は幻想だ 「強すぎる日本」を構築せよ」と題する記事の「もう韓国とは国交断絶せよと説く人々がいるが反対だ」から始まる段落の主張が、日韓の国交を維持することのメリットとデメリットをひとつひとつ正確に比較した上で、メリットの方が大きい、あるいは多いから日韓の国交断絶には反対だと主張していたのであれば、朝鮮半島論の専門家の意見としてどれだけ参考になったでしょうか。

しかしこの記事では「国交断絶は、日本人の良さを自己否定するものだ。誠意と思いやりと自己規制をもとに戦後外交防衛政策をしてきたので、国際社会から認められているのが日本だ」と主張します。

続けて「日本が選択した戦後の選択を将来、韓国人が心の隅に置いてくれる日がやってくるかもしれない」というダメを押されて、私の著者に対する期待は崩れ落ちます。

この段落で語られる「誠意と思いやりと自己規制をもとに戦後外交防衛政策をしてきたので、国際社会から認められているのが日本だ」から、日本は韓国との国交を維持しなければならない、という主張に私は微塵も説得力を感じません。ましてやこの記事の著者自ら、日本の「誠意と思いやりと自己規制」を「日本人の良さであり、お人好しなところだった」と言っているのですから、これは即ち、「日本人はお人好しなままでいるべき」と言ってるに等しいと私は理解しました。

その後の段落では色々もっともらしいことを連ねておられますが、この「もう韓国とは国交断絶せよと説く人々がいるが反対だ」から始まる段落で全てが台無しになっています。

もし日本が韓国に対してどこまでもとことん「お人好し」を貫いてみせれば、国際社会は日本をどう判断するでしょうか。「日本のお人好しを良いことに韓国は好き放題やりゃあがって酷い奴らだ、日本のためにみんなで韓国をとっちめてやれ」なんてことには、多分ならないでしょう。

逆に「日本は韓国にあそこまでやられても呑気にお人好しのままか。ということは俺たちも日本に何やってもダイジョブなんじゃね?」となる恐れの方が、圧倒的に高いのではないでしょうか。

この著者は「戦略と戦術と計算が巧みな韓国と北朝鮮とのつきあい方は、日本が巧みな交渉術と国家戦略を前面に出して、その間に「強すぎる日本」をせっせと構築することだ」と締めくくっておられますが、「お人好しの日本」に「巧みな交渉術と国家戦略」を繰り出すことが出来るかどうか甚だ疑問ですし、「お人好しの日本」が「強すぎる日本」になるのも、言うほど簡単だとは思えません。

日韓断交は、感情的な衝動で行なわれるものではなく、冷徹な損得勘定に基いて行なわれるべきものだと私は考えております。

日韓の国交による日本にとってのメリットとデメリットを機械的に計算して、メリットが勝るならばデメリット対策は必要ですが国交は継続するべきですし、デメリットが勝るならばメリットを失う痛みに耐えて断交するべきだというのが、私の考えです。


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