奉祝皇孫殿下御生誕
しかしつらつら考えるに、このように国民がそろって敬うべき存在があるというのは、実に幸せなことだなと思います。日本国民のみならず、世界中からの崇敬を一身に受け止められる天皇陛下と、陛下ほどではないにせよ国民の善き規範たるべしとされる皇族方がお感じになっていらっしゃる重圧は、一本の野の草がごとき我が身には想像の域を超えます。
小学校5年生の時、何の授業だったかよく覚えていませんが、担任の教師が突然黒板に「現人神」と書いて、「これ、なんて読むかわかる人」と生徒に質問しました。私の頃は1クラス45人制でしたが、誰一人答えられません。子供たちは口々に「ゲンジンシン?」「ゲンヒトガミ?」と答えますが、教師はニヤニヤしながら首を横に振ります。
正解が出ないのを見計らって教師はおもむろに黒板に「あらひとがみ」とルビを振りました。そして戦前の日本では天皇を神様と信じていたのだと私たちに教えました。それはちょうど、迷信を信じる未開人を嘲るような言い方でした。具体的には「明治天皇は自分を神だと信じていたから、風呂に入るときも穢れた下半身と、清浄な上半身を同時に湯に浸けることはしなかったのだよ」という逸話を紹介して、子供たちを驚かせ笑わせました。
いくら賢くても所詮子供です。そして子供は大人の顔色を伺います。クラスの中で賢いと思われている子供たちから次々に教師に迎合します。その中に、私も入っていたことは言うまでもありません。横目で教師の顔色を伺いながら得意げに「馬鹿みたい、人間が神様なわけないやん」と言っていたことを今でも覚えています。
もちろん当時の私が日本の神々の概念を理解しているわけもありません。小学生の頃、一時期日曜学校に通っていたこともあって、当時の私にとって神様とはキリスト教に出てくるような神様でした。ですから私のイメージする神様と、テレビで見る丸眼鏡にスーツを着たあまりしゃべらないし笑わないおじいちゃんだった天皇陛下(もちろん当時は昭和天皇です)とのギャップは、言うまでもありませんが極めて大きなものでした。
その後幾つかの宗教を知る中で神道にも触れる機会があり、ようやく「天皇は神」という概念が理解出来ました。神道の概念では、人間が神になることはそれほど珍しくありません。また、神が人間になる例もしばしばあります。個人に対する崇拝が極まればその人を【神】と呼ぶのは、現代日本でも非常にしばしば見られる現象です。それを子供に説明せずに、いきなり「戦前の日本では天皇を神と呼んでいた」あるいは「呼ばされていた」という教え方は、今から思うと実に卑怯だと思います。
先日「畏れ敬うべき神を持たない朝鮮人」について書きましたが、人間が人間として生きていくためには、畏れ敬うべき存在が無いということは非常に危うい状態であると思います。そういう意味で、畏れるかどうかはともかくとして、敬うべき存在として天皇陛下というシステムを戴くことは、日本人にとって大変幸いなことです。またこのシステムが、二千年以上続いていると世界に認められていることも大きいと思います。
石炭を高圧で加工すれば、ダイヤモンドが出来ます。しかしそれは自然がたくまずして何万年、何億年とかけて作った天然のダイヤモンドに比べれば、明らかに品質が落ちます。そしてダイヤモンドは、かなづちで叩けば容易に砕け散り、火にくべれば容易に燃え失せてしまいます。
日本の天皇というシステムも同様です。これを無くしたり傷つけたりことは簡単です。一日で可能です。しかし二千年以上の歴史は、当然ですが二千年以上の時間を必要とするのです。
日本人が営々と受け継いできたこのシステムは、また後世の日本人にそのまま受け渡すべきシステムでもあります。現代日本人の恣意で無くしたり作り変えたりするべきではありません。
実は天皇陛下及び皇族方の個人的な人権に思いを馳せると、果たしてこのシステムを一人の人間に背負わせるのは是か非かという問いも出てきます。しかしそこで先の「天皇=神」の概念が出てきます。人として生まれ神として生きるということは、言わば生きながら神に捧げられた方々であると思います。そして我々民草のため一生を神に捧げる方々に崇敬の念を覚えるのは、人間であれば当然だと思います。
と言うわけで、この度の親王殿下のご生誕を心から祝賀すると共に、天皇陛下と皇族方におかれましては、何かと大変ではありましょうが我々民草のため向後も末永くお栄えあらせられますようご祈念申し上げます。
コメント
今日学校から帰宅し、秋篠宮妃殿下紀子様が無事に親王をご出産されたというニュースを知った時、思わず母と手を叩き合って喜びました。久方ぶりに皇位継承資格者がお生まれになり本当に嬉しいです。
しかし、愛子内親王殿下の時も思ったのですが何故テレビは「親王」、「内親王」と言わないのでしょうか?私の周囲の人も、先生方でさえ言いません。
私が古いのでしょうか・・。
fetiaさんも今日はお祝い気分のようですね。
これで私が生きてる間は皇室はご安泰w
ちと祝賀気分です。
しかし早速特亜の新聞記事を見てみましたが、お祝いムードはこれっぽっちもありません。
妬みか皇室を認めないという自尊心かなにかわかりませんが、こういう時に素直にお祝いを述べると、素直な日本人は見方が変わると思うんですけどね。
いつも、拝見いたしております。
本日の文章、あまりにもあまりにも感動し、このように感動させて頂いた事に対し、感謝の念を抱かずにはいられませんでした。
ありがとうございました。
本当によかったです
親王ご誕生!本当に喜ばしい限りです。
お昼のテレビを見て涙ぐんでしまいました。
日本国の繁栄にはなくてはならない皇室の繁栄。
秋篠宮様、紀子様本当におめでとうございます。
全州李氏を誇りとする?イスンマンの朝鮮皇室に対する冷遇は人間として信じられないね!伝統を敬うのではなく地位だけを敬う国民性がよく出てる。
おめでたい日にこんな書き込みすいません。
うーん よかったですなあ。。。
『忘れないことは美徳』では、白熱していましたね。
本当に良かったですね。国民誰もがそろって喜びあう、親王様の御誕生!
日本人にとって、さざれ石が巌となりて一つになれる瞬間でした。
最近になって、日本はかなり蚕食されているのだということがわかり、愕然としています。私は、ずっと日本に住んでいたいし、日本を大切に思っています。
少なくとも、自国を脱出してよその国で”謝罪と賠償”を叫びながら、大きな顔をして生きていこうとは思いません。
日本人に生まれて良かったと思います。ですから、日本を守りたい...気持ちだけですが...。
いい文章ですね。ネット以外でもこんなことが自然に言えて、自然に受け入れられるようになればいいのですが。
私も同じような教育を受け、同じような感想を抱いたっけなぁ…。
実は、愛育病院産まれのこの私w
うれしくて、自由の女神にむかって叫びました。
日本国万歳!
素晴らしい文章、感服しました。
慶賀
おめでとうございます!
親王殿下のご生誕、誠に御目出度いこととお祝い申し上げます。
さて、いつもfetiaさんの鋭い表現には新鮮な視点を頂いていますが、今回の、御皇室を「システム」と呼ぶのだけはどうしてもしっくりきません。
よく「天皇制」という表現を知らずに使う人がいますが、コレ自体は戦前の共産主義者どもが使い始めた用語ですね。
天皇制にしろ、システムにしろ、2000年間もの日本人の叡智の結晶である御皇室を、このように呼ぶのは共感できません。
ものすごく人工的・機械的・無機質な印象を持ってしまいますので、もしお考えを改めて頂けるなら、「システム」はやめて頂きたいと思います。
大将殿。
通常であれば、私はここで日本人の方に何か言うことはほとんど
ありませんが。今回に限っては少し。
今回のFetia殿の文は基本的に「祝」なわけです。我々日本人全員
がそのような気持ちであると信じます。
ですから、ここで天皇制とかシステムとかってことをわざわざ皆の前で
論議の対象にするのはいかがなものでしょうか。
それなら、Fetia殿のみが見えるように2人で会話されてはと思います。
今日のこれだけは、個人的に「祝」一本であればと願います。
男子皇族誕生は、天の采配としか言いようがありません。
いや誠に目出度い事です。
「またこのシステムが、二千年以上続いていると世界に認められている」とのことですが、どのような根拠に基づくご判断なのでしょうか?
いくらなんでも、記紀を信じて神武即位以来皇紀ン年ってことではないですよね。そんな説は日本国内の学会でも通らない訳だし。
別に茶化すつもりはありませんし、反論を述べたい訳でもありません。どうかお気を悪くなさらないで下さい。
純粋に、無知からくる疑問を解消したいという欲求からの質問です。
> Manhattanさん
そうですね。
この上ないおめでたい日に、ケチをつけてしまって申し訳ないです。
ただ、ちょっと「システム」というのを連呼されていたので気になったまでです。
「管理者にだけ表示する」なんて機能があるのは知りませんでした。
ただ、私の内容としては皆さんに知って頂きたいことだとは思っています。
本当に不思議
「女系天皇」について話し合い、「女系天皇」に流れが進みそうになった途端
紀子さまのご懐妊。そして親王誕生。
テレビで速報が流れた時に私は鳥肌が立ちました。
現代の価値観のみで話し合っていた現代人を一蹴するような神がかり的なこの流れに畏怖の念を抱きます。
進歩的な方々は笑うかもしれませんが
私は日本は神に守られているんだなあ…と思いました。
素晴らしい時代の幕開けとなれ
素直に大変めでたいことだと思います。
あの頃から全てが好転し始めたと将来思い起こせるようになったら素晴らしいことですね。
fetiaさんの仰るように、幼少時に子供の心理で自分の意見の方向性を決めることはよくあることだと思います。
未だに左傾の考えから抜け出せない人達は子供の時に先生や左傾の両親などから受けた影響...顔色を伺いながら合わせておくことで誉めてもらえたりしたことが大きく影響している可能性は高いんじゃないでしょうか。
物心のつく前からそういった環境で育ってしまった場合などには左傾の思考や反応をすること自体がその人のアイデンティティになってしまいます。
野球なんかで、どこのチームのファンになるかっていうのはこういうパターンが多いと思われます。
自分の場合完全にこのパターンで、母親が好きだったチームを物心つく前から三十数年間応援し続けています。
それほどまでに幼少時に周囲の大人が持っていた価値観というのは子供にとって一生に渡って大きな影響を与えるものなんですね。
これからの日本には歪んだ嘘の価値観は必要ありません。
できれば一人でも多くの子供がごく自然に自分の国を愛しすくすくと育てるような素晴らしい環境にしていきたいものですね。
私達みたいに左傾の歪んだ教育を受けたお陰で、どこかに罪悪感を抱えながら育つというようなことはもう過去に葬ってしまいましょう。
親王さま御誕生萬歳!!
親王さま御誕生心よりお祝い申し上げます
もしかしたら将来の天皇陛下になるかもしれないのですね
(-。-)y-゜゜゜さん、日本の「学界」で通らないのは当たり前ですよ。
彼らは発掘された遺跡と、中華の文章に出ていないことは信用してないのです。一番天皇制について詳しく書かれているのは日本書紀であり、その内容も魏史倭人伝などの伝聞に基づいて適当に書かれた文章よりも重く、詳しいです。戦前の歴史学会と戦後の歴史学界があまりにも極端に偏りすぎたために貴重な資料である日本書紀が無視されておるのです。
そして、神武天皇の存在は「生存期間が長すぎる」という理由でなかったものとされてきました。ですが、注意深く歴史書を探れば中華の史書に「倭人は収穫と種付けの度に一年を数える」という一文を見ることができます。
こういったことの書かれた資料は戦後数十年は誰も見つけることができませんでした。探そうとさえせずに、中華の適当に書かれた史書に基づいて「邪馬台国」とやらの位置論争をしてきたのが戦後の日本歴史学界なのです。
ジューコフさま
この場の趣旨にそぐわない身勝手な質問にご回答下さり、ありがとうございます。
ジューコフさまの仰ることは、非常によく解かります。私も同じ見解の部分が多くあります。特に学会の史料至上主義には辟易するものがあります。
ただ、私が伺いたかったのは、「二千年以上続いていると世界に認められている」とお考えになられる所以を知りたい、ということでした。
ジューコフさまのご意見は、神代の超長寿天皇の即位期間を半減することで、神武即位が紀元前1世紀頃になる、つまり「天皇制は二千年以上」ということ、なのでしょうか?(ちゃんと検算していません。ごめんなさい)
そして、このことは、日本国内では一般的な認識とはなっていないものの、海外では広く認知されている、ということなのでしょうか?
もう一つ別の観点から
(-。-)y-゜゜゜さん、国の紀元を神話に基づいていて、それに明らかに反証が
なかったら、他の国の人たちは、それを尊重するしかないんじゃないのかねぇ。
神やサンタクロースはいないのだと説いて回るのと同じくらい馬鹿げたことかと。
外国の人たちが紀元2600年を事実として認めているかどうかはわかりませんけれど、日本がそれを国のかたちとしていることは認めている(理解できる)ではないでしょうか。
Kawai Oyaji さま
ご指摘ありがとうございました。
「日本がそれを国のかたちとしていることは認めている(理解できる)ではないでしょうか」とのご意見、私も仰るとおりと思います。
ただ、Kawai Oyaji さまも私と同じように「外国の人たちが紀元2600年を事実として認めているかどうかはわかりません」というスタンスですが、Fetiaさまの場合は「世界に認められている」と断言なさっておられます。
なぜそのように判断されたのか、大変興味を持っております。根拠をご教授いただくことで乏しい知識を増やしたい、という身勝手な理由でお尋ねした次第です。
外国の人たちは日本の国についてそこまで詳しい人は少ないでしょう。日本国内でも、記紀の時代は検証が難しく、歴史と認めないという考え方が多いでしょうね。
しかし、重要なのは「皇紀2666年である、証拠はこれである」と世界が一致団結して公認することではなく、「資料によれば、2666年と伝えられている」という、伝承の長さの方かもしれません。伝えられている事柄の厳密な正確さではなく、それだけ長い間伝えられてきたという、時間の重みです。西洋合理的な事実の証明とは異なる、「なんだか分からないけど、このくらい長い間、そういうことになっていた」という形のないものの積み重ねです。
感覚的なものなので、説明も理解も難しいかもしれません。しかし、「何だか分からないけど、長い間、そういうことになっていた」という感覚は、エントリーにもあります通り、「何かを畏れ、敬う」という感覚に通じるものがあります。理屈ではないのです。
ちなみにCIAの「THE WORLD FACTBOOK」Japanの項には Independence: 660 BC (traditional founding by Emperor Jimmu) と記載されているようです。
ああ、入れ違いになりました。つまり「世界が認めている」の論拠をお知りになりたかったのですね。
この場合、「世界」の定義から必要かもしれませんが、私は
「世界の主な国家の、公式ではないかもしれないが簡単な見解として、2000年の伝統があるという日本の言い伝えに、特に異は唱えず、そういうものとして敬意を払ってくれている」という感じの意味合いに受け取りました。
2000年にやたら拘るヤシが出没してるようだが、
少なくとも継体天皇から以降の1500年の皇統連綿は事実で、世界最古の王家であることに間違いはない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B6%99%E4%BD%93%E5%A4%A9%E7%9A%87
コンクリート製の墳墓をでっち上げて半万年の歴史を誇るどこかのミンジョクには、さぞ羨ましいことだろうww
お邪魔いたしました
茜さま
大変解かりやすい解説、ありがとうございました。納得いたしました。
Mmmさま
己の知識欲のために、場違いな書込みをしてしまいました。
不愉快な思いをさせてしまったようで、大変申し訳なく思っております。ごめんなさい。
これ以上、この件に関してコメントすることは致しませんので、お許し下さい。
ちょっと待て
>Kawai Oyaji さまも私と同じように「外国の人たちが紀元2600年を事実として認めているかどうかはわかりません」というスタンスですが、
そこで切るなや。意味がかわるやんけ。
WW2中のアメリカなんぞは皇室がずっと続いて日本中がそれを支持していることを、日本人は得体の知れない連中だという逆宣伝に使っていたわけだし。
時宜を逸した発言になりそうですがご容赦下さい。
8月28日付けのTime誌のウエブ記事に
「神話的な先史時代を数えずとも、現存する世襲的君主制度としては
世界最古である」と明記してあります。(訳の拙さはご勘弁のほどを)
http://www.time.com/time/asia/covers/501060904/story.html
少なくとも欧米社会の人々の認識はこのようではないでしょうか。
Mmmさまの発言の屋上に屋を架すようで申し訳ないです。m(_ _)m
そうね、でもね
名無櫓さん
そうね、でもね、その記事パラパラ読むと 「明仁さん、美智子さん、皇族やめませんか」なんて本を書いた板垣恭介氏のコメントとってたりして感じ悪いやね。
Kawai Oyaji 様
板垣氏なる人物のことをわたしは全く知りませんでした。
私の勉強不足です。ご指摘、ありがとうございました。